自分の母親が「体感覚型」という事を最近になって知った件
私自身がそれなりの年齢である事から、私の母もかなりの高齢です。
80代の後半の老女とはいえ、とにかく元気で少し遠くにあるスーパーへもガンガンと徒歩で買い物に行っているようです。
私の大学進学や就職先の転勤等で、母と一緒に一つ屋根の下で暮らしたのは私が18歳の時までで、それ以降、40年近く私は実家から離れた生活を続けており、年に数回、親孝行を兼ねて実家に帰っています。
ところが、実家に帰って母と会話をしていると、
「とにかく、話が合わないっっ!!」
最初の一日か二日は私もお客さん扱いなのですが、それ以上になると、本気で母は不機嫌・険悪になり、私の一挙一動に文句を言い、こちらとしても、そんなつもりは毛頭ないのに辟易してしまいます。
昔の何も心理学の知識を持たなかった頃は、
「母も歳を取って頑固になったから仕方がない。。。」
と諦める他ありませんでした。
その後、自分がNLPや催眠の知識やスキルを実際に活用し始めると、最近になってようやく気が付いたのです。
「自分の母親は完全に体感覚重視のタイプなのだ」
それに気が付いたのは、母の言葉の使い方からです。
何かにつけて、母は私に、
「あんたは、いつも “頭の中で考えてばかりいる” けど、考えてばかりいないで、”サッサと行動しなさい”」
とか、実は私の母はかなりの健康オタクで、健康に関する雑誌や情報を熱心に集めて実践しているようで、事あるごとに、
「私は医者の言う事は信じない。私が自分の体で確かめて、確かに効果のあった健康法だけを実践している」
と自慢げに話すのです。
無意識に話す言葉の使い方も当然の事、”自分の健康” となれば、もうこれだけで体感覚タイプである事をつい最近まで気が付きませんでし
た。
こう見ると、母親との話が噛み合わないのは当然の事でして、次なるは、
「どうやって母に合わせて、こちらの言うことを納得させるか?」
と戦略を立てる必要があります。
何も知識や経験がないと、それこそ毎度毎度、喧嘩ばかりになり物別れに終わるのは明らかです。
そんな訳で、私は実に久しぶりに “LABプロファイリング” の資料に目を通したのであります。
“LABプロファイリング” とは、NLPのメタモデルをさらに発展させたスキルで、”LAB” は “言語と行動(Language And Behavior)” の略です
。
そして、資料をパラパラと捲っていくと、まず始めの部分に、”動機付けの特徴(Motivation Traits)” があり、こう書かれています。
主体性(Level)
自分が主導権を握るか、他の人が持つか?
- 主体・行動型(Proactive)
- あまり考え込まずに行動する
- 実行によって動機付けされる
- 反映・分析型(Reactive)
- 思考・分析することにより動機付けされる
- そして、おもむろに行動を開始する
これを読んだだけで、
「ア~、モロに母は主体・行動型で、自分は反映・分析型だ。これじゃ話が噛み合うワケないよな~」
と思った次第です。
LABプロファイリングは、その他にも膨大な観点で人をタイプ分けする体系で、ここでは書ききれない事から、この程度に留めます。
そして、LABプロファイリングのスキルを活用した、母に対する対応のスタンスは、結局、
「自分の方からはとやかく言わず、本人にやらせたいようにしておく」
のが吉、と判断した次第です。
LABプロファイリングに “人が説得されるにはどういった情報が必要か?” という “説得システム(Convincer Channel)” という項目があり、以下の5個を挙げています。
- 視覚型(See)
モノやサービスなどを見る必要がある - 聴覚型(Hear)
口頭での説明を聞く必要がある - 行動型(Do)
受け入れるには行動してやってみる必要がある - 読解型(Read)
納得するには何か資料等を読む必要がある
NLPのVAKシステムと似通っているむきもありますが、母の場合はモロに “行動型” に該当すると私は考えています。
母が常日頃口にしている、
「とにかく、何かをやってみて、失敗もあったけど、決して後悔はしない」
という言葉に如実に表れているかもしれません。
昔は母との関係も険悪な時期がありましたが、NLPや催眠などのスキルを学んで実際に活用してからは、大分、会話も穏便になったと同時に、現代催眠にあるように、本来は知る事が出来ない人の心の深層は、その言葉遣いをジックリとキャリブレートすることによりある程度知ることが出来る、と実感した今年の正月でした。
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