脳の辻褄合わせの能力は役立つ場合が多い

「タイポグリセミア現象」

私達の脳はその情報処理の高さは既に知られている一方で、日常生活の中では多々感覚器を通じて外部から受け取る情報から勝手に根拠のない推論をデッチ上げる事も知られており、今回のケースもその一例ではないかと考えられるかも知れません。

ネタの出所は忘れてしまいましたが、例えば、植木の葉っぱです。

確かに、木には数え切れない数の緑の葉がありますが、当然の如く必ず一枚々の葉である事を認識で出来るのが殆ど。

その葉の何枚かを一枚ずつ白い紙の上などに並べてみると、いずれの葉の緑色も全く差がなく、先程までは一枚々識別出来たのが不思議に思えます。

或いは、もっと顕著なのが所謂、

  • 錯視
  • 騙し絵

と呼ばれるもので、

ある筈もない黒い点が見えなかったり、ない筈の色の円が何故か見えてしまう、といったものです。

例えばのこんなモノ。。。

 見えるはずの点がどうしても見えない不思議な視覚のトリック画像が世界中で話題(Gigazine) 

そして、今回の例は、Yahoo Japan の記事に掲載されたモノです。

 「だじいな おらしせ」-広告の文字を並べ替えたら、老舗店のどら焼きが大ヒット

からの引用です。

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明治2年(1870年)に創業した富山県の老舗どら焼き店「中尾清月堂」(高岡市)は7月30日、単語を構成する文字を並べ替えても、人間が問題なく読めてしまう「タイポグリセミア現象」を利用した広告戦略の成果を発表した。2018年3月にどら焼きをリニューアルした際に、同現象を取り入れた広告を展開。改良した点をクイズで答える企画も実施したところ、県内のみで販売したにもかかわらず、10日間で5万9200個を売り上げたという。

展開した広告は

「みまなさに だじいな おらしせ。 こたのび なかお せいげどつう が ぜたっい に ばれない ように どやらき の リニュアール を おなこい ました」

というもの。看板商品のどら焼き「清月」の改良を告知するもので、同商品のパッケージにも使用した。

正しくは

「みなさまに だいじな おしらせ。 このたび なかおせいげつどう が ぜったい に ばれない ように どらやき の リニューアル を おこない ました」

だ。だが、人間の認知の癖により、受け手は問題なく前述の広告文を読めてしまうのだから不思議だ。

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(以上 引用終わり)

これはあくまでも宣伝広告のテクニックとして脳の勘違い能力を利用したと言えるでしょうが、私達の日常生活にも多々起こっていると考えられでしょう。

それは 文章作成時の “誤字・脱字” です。

人間がある文章を作成すると、程度の差こそあれ、必ずこの誤字・脱字が発生しますが本人はもとより、第三者も誤字・脱字のおかげでその文章が読めない、と言う事は滅多にないでしょう。

悪い事には、このミスを文章作製者が全て発見して直すことは非常に困難で、そのために校正とか編集を担当する専門の人間がいると考えられます。

では、それが英語の文章だったらどうか?

どうやら、英語を母国語とする人間はスペルミスという事でサラリと読むことが可能ですが、そうでない人間は “辞書にも載っていない初めて目にする難解な単語” という事のようです。

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