モチベーション・インタビュー(動機付け面接) 2

禁煙や禁酒などの嗜好を自力で抜け出すには、個人によりそのゴールへ向う段階が異なるという事を認識する必要があると考えているNLPトレーナーもいます。

一般的には、例えば禁煙の為のプログラムで多人数が会議室に集まり、講師の人間が喫煙の害やグロテスクな写真などを見せて禁煙を推奨する講座みたいのがありがちですが、”タバコを止めたい” と考えている人の中には実際にはいろいろな段階の人がいて、例えば、

  1. とりあえず今は止めるつもりはないけど、ゆくゆくはタバコを止めたい
  2. 一日でも早く喫煙は止めたい
  3. 喫煙を止めるつもりは全くないが、誰かに言われて仕方なくこの講座に参加した

と様々な心理状況の人達に対して、一律的な内容のプログラムを実施するのはやはりどこかに無理があると考えられます。

NLP開発のモデルの一人となったミルトン・エリクソン博士は、

心理療法はクライアントの内面で行わなければなりません。
すべてを行うのはクライアント自身であり、クライアントがその気にならなければ始りません

と語っていたようです。

もう少し砕いて言うと、

セラピストの元を尋ねてきたクライアントは、当初は、セラピストやカウンセラーが自分が今置かれた状況(不安や悩み)から “救い出してくれる” という期待で訪れるが、問題を解決するのはクライアント自身である

と表現できるかもしれません。

これは私自身の体験ですが、時々、このブログの記事で書いてあるように、”一晩でタバコを吸いたくなくなった” という体験をしており、それまでは、上記の “いずれはタバコを止めたいな” というグループに所属していました。

それで、もう十年近くも前になりますが、”多少お金は掛かるのは覚悟して、出来れば手っ取り早い方法でタバコを止める” という事で催眠療法を受けたのです。

勿論、セラピーを受けた後も大分(二週間位?)タバコは吸い続けており、”いずれは本数が徐々に減っていくんだろうな” というある意味、他人任せ的な思いでいたのですが、ある晩の事、いつものようにタバコを吸いながら、突然、”お金を出してそれを燃やして、自分は何をやっているんだろう?” という思いが突然起こり、その吸っていたタバコを揉み消してその日は寝たのですが、その翌朝に目を覚ました途端、前日までの習慣であった “寝起きの一服” の気持ちが完全に無くなっている事に自分でも驚くと同時に、その日からキッパリとタバコを辞める事が出来たのです。

こんな自分の体験を思い出すと、NLPの前提である、今回の私の場合は “タバコを止める” ですが、

  • 人は “タバコを止めよう” と思った時には、既に心理やライフスタイルの中にはタバコを止めるためのリソースは全て揃っている。
    後は、”どのようにしてタバコを止めるか” という具体的な方法を知るだけだ。
  • “変化” 考えている以上に速やかに発生する。
    変化に手間が掛かっているのは、”変化している” とは言わず、”今は変化は訪れていない” という事だ。

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