NLP:相手が優先して使っている感覚を知って会話をスムースにする
NLPにおいては人間が外部の環境の情報を処理する時、無意識的に優先して使っている感覚を3つのタイプに分類しています。
V - 視覚
A - 聴覚
K - 体感覚(味覚、触覚等)
この3つの感覚のどれを相手が無意識的に優先して使っているか如実に分かるのが日常の会話です。
そして、会話の相手がどの感覚を使っているか知ることにより、コミュニケーションもスムースになりますし、自分の説明に対して相手も理解しやすくなると言えるかもしれません。
以下は、典型的な異なる感覚を使っている夫婦(恋人)喧嘩の絶えないカップルがカウンセラーやセラピストを訪れ、その時の会話のパターンです。
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男性:
僕達の関係で一つどう見ても明らかなのは、僕に対する気遣いが全くないという事です。
仕事から帰ってくると、台所がちっとも片付けられていなかったり、僕が棚にきちんと整理していたものが机の上にほうりっぱなしだったり、髪もきちんととかしていなくてボサボサの状態だったりしているのです。
女性:
そんな事言うけど、貴方が家に帰ってくると、やたらセカセカしているじゃない。
だから、ちっとも触れ合いがない感じだし。。。
私がモノをアチコチほったらかしにするのは認めるわ。
子供達がそうだし、自分もそうだけど。。。
居心地のいいようにしようと思っているけど、それが精一杯なの。
だから、あなたみたいに置き場所を正確に覚えていられないんだと思うの。
でも、あなた、どっちみち子供達や私と家で一緒に過ごしたいなんて本当は思っていないんでしょ?
そんな気がするわ。
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以上の会話を見てみると、微妙に二人の言葉がチグハグなことに気付くかもしれません。
男性の方は、明らかに、
「視覚(V)」
を使って状況を語っている一方、女性の方は、
「体感覚(K)」
を使っていると思われます。
ブログでの表記上、「。。。」と書いていますが、実際の会話では、少し間を置きながら、「体の中で言葉を吟味する」のも体感覚タイプの人の言語パターンです。
当然、夫婦(あるいは恋人同士)なのですから、お互いに愛し合っているのは当然なのですが、今まで喧嘩が絶えなかったのは、相手の考え方や見方が「間違っている」とか「良い・悪い」のではなく、単に「異なっている」のだということを、カウンセラーやセラピストはクライアントの優先感覚を把握して指摘する必要があるでしょう。
以上は具体的な例でしたが、もう少し一般的に表現すると、同じ現象・事実の感想を述べる際、
- 視覚(V)の人は、「~というように見えます」
- 聴覚(A)の人は、「~というように聞こえます」とか「~というように考えます」
- 体感覚(K)の人は、「~というように感じます」
といったそれぞれの感覚器官(目・耳・体)を通じた言葉で表現する傾向があると言われています。
そして、実際にそれを判別するには、NLPの講習会等で行われるように、話している相手が、
「何を話しているか」という内容ではなく、
「どのように話しているか」という会話のパターン
を通常の会話をしながらも同時並行的に聴き取るスキルが必要になります。
これを日常の、例えばビジネスの場面において活用すると考えた場合、相手が、
- 視覚(V)の場合には、写真やグラフ等の視覚に訴える資料で説明する
- 聴覚(A)の場合には、製品などの詳しいデータやスペック等を数値等を多様した資料で説明する
- 体感覚(K)の場合には、詳しい説明は抜きにして、まずは製品やサンプル等を実際に使ってもらう
などを考慮すると、相手に対する影響力が高まる可能性も考えられるでしょう。
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