上手いゴルファーをダメにする簡単な方法

世にある様々なスポーツの中で、ゴルフは単に体の動かし方の熟練度だけでなく、メンタルな要素も大きく結果に影響すると言われています。

これはゴルフに限らず、多くのスポーツでも言えることですが、真剣にプレイの最中は殆ど体や筋肉の動かし方について「考えていない」言えます。

言葉を変えて表現すれば、「意識して」体を動かすのではなく、ほぼ「無意識に」体が動くと言えるのではないでしょうか?

例えば、テニスの場合、相手が放つ猛烈なサーブに対して、いちいち「ラケットはこう手に持って、体の向きはこうして・・・」等考えていたら、絶対にレシーブをすることは出来ない筈です。

それは、神経科学的に相手のサーブを視覚で確認し、その情報を元に脳が筋肉に指令を出す情報処理の速度よりサーブによるボールの速度が圧倒的に速いことに起因しています。

ではこのような状況に対し、脳はどのように対処するのか?

それは、無意識領域に蓄積された数多くの自分が経験してきた試合におけるデータからボールが到達する地点を「予測」し、無意識領域が体の筋肉に直接指令を送ることによります。

そこには、「意識」領域に特徴的な、「考える」「判断する」といった処理は全く介在しません。

NLP的な言葉で言えば、その瞬間、選手の脳の中には「内的会話」は存在せず、ある意味の「フロー状態」にあるといえるでしょう。

熟練したスポーツ選手ほど、この「内的会話を止めフロー状態に持っていく」というプロセスを無意識的にコントロールしていと言えるかもしれません。

当然、そのスポーツを始めたばかりの初心者は、プレイにおける一つ一つの動作にコーチ等の「注意」に耳を傾け、「考えながら」体を動かす必要があるでしょうが、だんだんと慣れてくると、それらの個々の筋肉の動きは無意識的に統合され、やがては一つのスムースが動きへとなっていきます。

こういったレベルに達すると、逆にコーチ等の言葉によるプレイ中の指示は、滑らかな動きに対する「干渉」となり「プレイを中断するもの」「プレイを邪魔する」ものと捉えてきます。

この時点では選手は、呼吸をはじめ、手足の細かい位置、姿勢等には全く意識を払っていないいない筈です。

最初にも話しましたが、特にゴルフの場合は精密な体の動作を一貫して動かする必要があり、神経系の能力を限界まで必要とされている、と考えられています。

すなわち、ゴルフ上達の非常な重要な要素の一つが、「いかに考えずにプレイに没頭するか」というスキルでしょう。

ゴルフ界のコーチの格言として、ゴルファーをダメにしたいのであれば、

「ボールを打ち際に、息を吐くのか?吸うのか?」

と尋ねるのが一番良い方法だそうです。

この簡単な質問だけで、プレイヤーはショットの瞬間、「考える」という意識的な状態になってしまい、本来のスタイルが崩れてしまうと言われているようです。

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