NLPと選択理論
「選択理論」とは、アメリカの精神科医であったウィリアム・グラッサー博士が提唱した人間の行動に関する関する理論。
選択理論=NLPではありませんが、数あるNLPの団体の中にはこの一部の内容をNLPの前提として、取り入れているところもあるようです。
その内容の一部を挙げてすると、
- 私たちがコントロールできるものは、唯一、自分の行動だけである。すなわち、他者の行動はコントロールすることは出来ない。
- 私達が与えているものや、他人から受け取るものは情報であり、その情報をどう処理するかは各自の選択である。
- 私達が外界から受け取るものは全て「情報」である。
- 私たちは5つの欲求、すなわち、「生存」「愛」「力」「自由」「楽しみ」により行動する。
私達の行動は、4つの構成要素である「行為」「思考」「感情」「生理反応」で構成されている。 - これらの行動は自分が選択したものであるが、「自分がコントロールできるもの = 自分の行為と思考のみ」である。
- 私たちは「イメージを満足させること」によってのみ欲求を満たすことができる。
- 自分を変えることは可能なので、無闇に悲観的になる必要はない。
- 全ての行動は、動詞などによって表現されることが望ましい。これにより、自分がどのような行動を選択したかが明確になる。
ここで、NLPから少し離れて、選択理論の方にに重点を移してみます。
人間の行動心理を考えた場合、大きく分けて、見方によっては2つの切り口があるでしょう。
それは、「外的コントロール」と、この「選択理論」という切り口です。
例えば、
- 人は外側から動機付けられる
- 他者はコントロールすることが可能である
- 同時に、自分自身も他者によりコントロールされる
- 人は内側から動機付けられる
- 他者をコントロールすることは出来ない
- 人は自分自身の判断により、行動を選択する
というものです。
この選択理論、日本ではあまり耳にしない言葉ですが、米国ではカウンセリング・学校・家庭・企業など実社会にも取り入られているようで、アメリカでは
- カウンセリング -> リアリティ・セラピー
- 学校教育 -> クオリティ・スクール
- 組織・企業 -> リード・マネジメント
という名称で呼ばれているようです。
例えば、リード・マネジメントを例に取ると、
- ボス・マネジメント(従来のマネジメント方法)
- 部下が動機付けられることにを重視する
- 不具合があった場合、「誰が」悪かったかを追求する
- ミスの原因を探る
- 結果の責任をとらせる
- 個人の結果を重視し、それに対して賞罰をする
- 仕事をしろと命令する
- リード・マネジメント(選択理論)
- 動機付けの障害を取り除く
- 不具合があった場合、「何が」悪かったかを追求する
- ミスを防ぐ方策を検討する
- 結果よりも、それに至るまでの過程を重視する
- グループの結果を重視し、それに対する賞罰を行う
- 仕事をしやすい環境をつくる
普段、日本ではあまり目にしない心理学の考え方で、ネットで調べてみると、いくつか「トンデモ系」と評しているサイトがあることは事実ですが、よく内容を読むと、NLPを学んだ人にとっては違和感はないでしょうし、そうでないひとにとっても、それ程「ブッ飛んだ」内容ではないと言えるかもしれません。
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