イザという時に備えて、普段から練習を
“白い死神”と呼ばれた伝説のスナイパー「シモ・ヘイヘ」
晩年のヘイヘが狙撃の秘訣について尋ねられた時に答えた内容は、たった一言
「練習だ」
また、自分が残した功績については、
「やれと言われたことを、可能なかぎり実行したまでだ」
2009年の、所謂「ハドソン川の奇跡」の機長であった「チェズレイ・サレンバーガー」
「訓練してきたことをやっただけ。自慢も感動もない」
「急いでやらなくてはならないことの一つは、妻に電話して今日は夕飯はいらないと断ることだ」
答えは常にシンプルなようです。
ネットで調べてみると、サレンバーガー氏の場合は、アメリカ空軍が主たる経歴のようですが、非常事態に対応するために心理学も学んでいたとの事。
何故、非常事態に心理学なのか?
とある脳科学系の本によると、訓練を受けていない普通の人の場合、非常事態に遭遇すると、脳はその状況に対応するため、VAK(視覚・聴覚・体感覚)から入力される外部からの情報をシャットダウンし始めると言われています。
上記のような事故の時もそうですが、日常的には慣れないスピーチやプレゼンテーションを前にして、「頭の中が真っ白になる」という状態がそれに当たるでしょう。
ハドソン川の奇跡の事故の際は、エンジンが損傷し、それに対応するチェックリストもあったようですが、そのチェック項目があまりにも数が多く、全ての項目をチェックする時間は無かったようです。
そのような状況に適切に対応するにはどうしたら良いか?
その答えの一つが、普段からの「訓練」「練習」であると言えるかもしれません。
無意識のレベルにまで身体の動きを落とし込んで、「考えなくても」「瞬時に」身体が動くレベルまで持っていくことです。
言葉で書くと大袈裟に聞こえますが、例えば、
- 記憶がフッ飛んでいるくらいに飲んで酔ってしまったが、目が覚めると何故か自分の寝床にいた
- スポーツや自転車、あるいは、日常歩く時には「え~と、次は右足をどう動かすのかな?」などと「考えて」いない
などが挙げられるでしょう。
私たちの日常生活を眺めてみると、「エ?非常事態?そんな事には縁がないよ」と思うかもしれませんが、アメリカの心理学者(社会科学者だったか?)は、
「家が火事になったら119番に電話する」
という練習をすることを提案しています。
何故なら、いざ本当に火事になった場合、殆どのケースにおいて、たった「3個の番号をプッシュする」という簡単な動作でさえパニックになると出来ないそうです。
その訓練・練習の具体的な手法については、それ関連の書籍にゆずることとしますが、私個人が考えている基本の一つは、「Have a Fun(楽しむこと)」だと思います。
今まで、いくつかの催眠療法のワークショップに出席したことがあるのですが、外国の講師の方は大抵の場合、エクササイズをする際、「先ずは、その過程を楽しみましょう」的な意味の発言をしていた事を思い出します。
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