本当の自分が求める理想の異性のタイプは無意識だけが知っている
「スピードデート」
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男女が一対一でそれぞれ数分間(主催者やイベントによって時間は異なる)の中で自己紹介していく。
それを複数と行い、気に入った相手を見つける海外では主流のオフイベント。
日本の「合コン」や「お見合いパーティ」と似ているが、日本では認知度の少ないイベントでアメリカや英国で盛んに開催されている。
最初のスピードデートは、1998年後半、ビバリーヒルズのPete’s Cafeで行なわれました。
その後、欧米で複数の商業サービスがスピードデート・イベントを提供するようになり広まっていった。
テレビ番組や映画など多くのメディアで取り上げられるようになり、日本でも公開された映画「Sex and the City(セックス・アンド・ザ・シティ)」のテレビドラマ版でも描写され一般的に。
英国やヨーロッパでも大小さまざまなイベントが開催されている。
(はてなキーワードより引用)
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私の育った年代がバレバレになってしまいますが、今日の日本国内では「婚活パーティー」に相当するものは、私が若い時代では「ねるとんパーティー」などと呼ばれていました。
当時の旅行雑誌の「じゃらん」には毎号、このねるとんパーティーの特集ページがあり、当時の私は、そのページとニラメッコして、めぼしいパーティーにいそいそと参加していたのは良い思い出です。
パーティーの形式はいろいろあり、時間いっぱい完全フリー形式のものもありましたし、主催者側の指示により、参加者の男女が向き合って座り、順々に椅子を移動し、規定時間内で、強制的に参加している全員の異性と会話をする形式ものまでありました。
当然、インターネットとか、メールなんてない時代です。(まだ、ポケベルが現役の時代です)
ですから、うまく相手の電話番号を聞き出せるかが勝敗のカギとなります。
さて、最初の説明にあるスピードデートでは、その後者の形式と同じようです。
もう少し詳しく話すと、参加した人数にもよりますが、与えられた時間は、通常、10分以下であり、その間に相互にコミュニケーションをとり、相手の情報を収集しなければならないので、お見合いとか紹介等と異なり、相手に関する情報は非常に少なく、その限られた情報を基に、相手の異性が自分と合うかどうか判断しなければなりません。
ある意味、そんなに真剣に望むイベントでもないので、もし、マッチングに成功して、最初のデートで、「やっぱり合わない」と思えば、それで終わりというだけの話です。
しかしながら、この、それほど真剣ではないイベントについて、真剣に調査した研究者がいるのです。
それは、コロンビア大学のシーナ・アイアンガー教授とレイモンド・フィスマン教授の2人です。
この2人の研究者のバックグラウンドが興味深く、アイアンガーはインド系の心理学者で、フィスマンはユダヤ系の経済学者です。
ここで、経済学とありますが、恐らく、殆ど心理学に近い、行動経済学だと考えられます。
この研究において、参加者はスピードデートの
- 前
- 直後
- 一ヵ月後
- 半年後
の計4回、未来のパートナーに何を求めているのか10段階の評価をしてもらうように依頼しました。
質問の内容は
- 魅力
- 共通の趣味
- 面白さ
- 誠実さ
- 知性
- 向上心
といった項目です。
さて、これらの調査を行うと、興味深い結果が得られてきました。
ここに、スピード・デートに参加したメアリーとジョンという2人の仮想の男女がいるとします。
そして、スピードデートにおいてこの二人は、お互いに、所謂「一目惚れ」状態となり、マッチング成功です。
ここで、例えば、メアリーの場合、事前に情報を得ている、自分の求めるタイプと、実際のジョンが有している条件は一致したでしょうか?
答えは、「否」です。
例えば、メアリーが、事前のアンケートでは、「知的で誠実な男性がいい」と答えたとしても、それは、実際のスピード・デートでは、それ以外の男性には全く興味を持たない、ということとは等価ではないという事です。
ジョンの場合がまさにそれに該当し、突出して「知的で誠実な男性」ではありませんでした。
ジョンはどちらかというと、「魅力的で面白い」タイプの男性だったのです。
そして、調査の手順に従い、翌日になったら、再びメアリーに理想とする男性のタイプを尋ねると、恐らく、「魅力的で面白い男性」と答えるでしょう。
興味深いことに、この答えはスピード・デートの翌日までしか有効でなく、一ヵ月後に、同じ質問をすると、初めの答えである、「知的で誠実な男性」と戻ってしまいます。
ややこしい話に聞こえますが、それが調査の結果だったのです。
メアリーは普段の生活の中では、自分の求める男性のタイプを持っているが、スピード・デートに参加して、目の前に何人もの複数の選択肢が示されると、いとも簡単に重要視するタイプが変わってしまいます。
これは、メアリーだけではなく、調査をした複数の女性に認められた現象です。
最終的には、研究者の結論は「よく分からない」という結果に至った次第です。
さて、この結果を、心理学者・経済学者の立場ではなく、NLPや催眠の立場から見るとどうでしょうか?
例えば、
- そもそも、質問の仕方が適切ではない
- NLPのメタモデル的な視点からすると、「理想の相手」というものについて言語化する際に、すでに膨大な情報が省略・削除されてしまい、言語化された情報はほんの微々たるものである。
そして、その膨大な情報は無意識の中に眠っている。 - 「理想の相手」というものをリフレームする。
「自分の描いている条件に合致する相手が理想の相手」なのではなく、「一目で気に入った相手が理想の相手」であるとリフレーム
- 上記の調査のように、「どのような条件の人が理想の相手ですか?」という質問に対しては、答えの中に「自分の相手は、~という条件を満たさなければならない」という自分を制限する思考が混じってしまう。
といったところでしょうか?
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