非言語のコミュニケーション:アイ・コンタクトを使った就職面接時の必殺技
「目は口ほどに物を言う」「目は心の窓」「アイ・コンタクト」等、昔から、目の動きは言葉によるコミュニーケーションを補佐する重要な役割をになっており、近年では、NLPの視線解析等で、相手の無意識の領域下にもつ情報を得るための重要なツールとなっています。
古くは古代エジプト時代から、女性は自分の目から送り出されるメッセージを強化するするために化粧を施してきましたし、20世紀の女性はベラドンナ(ナス科の薬用植物・ただし、毒性あり)を目に点眼し、瞳孔をわざと拡げていました。
そして、現代では、コンタクトレンズで自分の目の色を変えてしまう人たちも登場しています。
昔の女性がベラドンナ(「美しい女性」の意味)を使って、自分の魅力を引き立てようとしたのは、全くの妄想ではなく、きちんとした心理学的な根拠があるようです。
エックハート・エスという人が行った実験によれば、数人の女性の写真を用意し、1つのグループは素顔の全く加工しない写真、もう1つの写真は加工により、瞳孔だけを拡大した写真を準備し、男性の被験者にみせたところ、男性の被験者全員が瞳孔の開いた女性の写真に興味を寄せ、瞳孔の小さい写真に対しては、低い評価しか与えなかったようです。
このような異性の間に限らず、広い意味で二人の人間が会話をするさい、目の動きと言うものもコミュニーションを補佐するいくつの機能を有していることが研究調査の結果から明らかにされているようです。
- 話す・聴くの交代のタイミングを調整する
- 相手の反応をモニターする
- 意思を表示する
- 感情を表現する
- 当該対人関係の性質を伝達する
変性意識状態、あるいは、ニューコードNLPでいうところの 4Ti(内的五感)の状態になると、相手は目からの刺激を避けるようになり、セラピストの視線を避けるようになったり、新たに視界に入ってくる全てのものに対して自分の目の焦点を合わせなくなっていきます。
また、NLPや催眠に限らず、この目の動きを使った非言語のメッセージは会話をしている相手に、次のようなメッセージを送ることが可能なようです。
とある人物が話す動画を作成し、1つの動画は、登場人物の被験者に対するアイ・コンタクトの割合が15%、もう一つの動画は、アイコンタクトの時間を増やし、80%というものです。
この作成した2種類の動画を被験者に見せ、動画に登場する人物の印象を評価してもらいました。
その結果、
15%の場合
↓
冷たい・悲観的・用心深い・弁解的・未熟・回避的・従順・無関心・鈍感
80%の場合
↓
親近感あり・自信たっぷり・自然体である・円熟・誠実
という印象を与えたようです。
このような調査結果から、就職の面接の際には、十分なアイ・コンタクトを保つことが重要である、という示唆が得られます。
殆どのケースの場合、面接の場に進められるということは、書類選考をパスしており、この時点では、企業側の求める人物の一定レベルを満たしているという以外は、面接試験に臨む人たちは、全員一線に並んでおり、誰もが面接をパスする可能性がこの時点ではあります。
第一印象を決定付ける外見も、よほど変わった人物以外は、リクルートファッションで身を固めており、他との差別化は困難でしょう。
そこで、上記の「80%の法則」の登場です。
面接の最中は、出来る限り相手とのアイ・コンタクトを保つように努めます。
このアイ・コンタクトは、「非言語(ノン・バーバル)」なテクニックなので、相手の意識には気付かれず、無意識の領域に自分のメッセージと届けることが出来ます。
流石に、睨めっこのような見つめ方はNGですが、たとえ失敗したにしても、失敗したことですら相手は気付きませんので、やって損はないテクニックでしょう。
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