変化盲:スリに学ぶ miss-direction による意識の意図的操作
「変化盲」
ヒトは何かに注意を向けることで、他のことには注意が向けられないため、見えているはずなのに意識の上では認識していない。
人間の目は視界の中のすべての部分が眼には入っても、それをすべて意識したり記憶しているわけではない。
英語のスピーチのテキストとして時々目にする、TED Conference(テド・カンファレンス)。
今回の演者は、”世界最高のスリ師” と称される(らしい)アポロ・ロビンス氏です。
彼のスリのテクニックは、単なる手品のような指先のテクニックではなく、人間における認知心理学を応用した立派な学術的研究に基づいているようです。
そして、彼くらいのテクニックを身につければ、一生、喰いっぱぐれのないスキルとなるでしょう。
ただし、当然、見つかれば、「タイーホ」となりますが。。。
動画を見れば一目瞭然ですが、餌食となったゲストから、おもちゃのコインにmiss-directionしながら、身に着けている時計や現金を見事なまでにスリとっていきます。
スピーチは当然の如く英語で行われていますが、YouTubeの設定により、日本語字幕を表示できますので、お好みにより設定ください。
ここで、一つネタバレです。
演者がスピーチの最後に問いかけていますが、いつの間にか、スピーチの最初と最後で演者の服装がいつの間にか変わっています。
何も遮蔽物のない衆人の目の前で、いつ、どのようにして着替えたのでしょうか?
Before
After
”アポロ・ロビンス 「人の注意力を操る妙技」”
また、動画の中で、変化盲のある意味、変化盲の反対の意識の特性として、「カクテルパーティー効果」についても言及しています。
アポロ・ロビンス氏は「人間の行動」と表現していますが、実際には、かなり心理学の専門的知識も豊富なのではないかと推察されます。
この動画を見て考え方を変えたのですが、NLPや現代催眠を利用した心理マジックを披露してくれる(当然、一般的なマジックもこなす)、知っている人は知っている、イギリスのマジシャンである Derren Brown 氏の動画
「Derren Brown robs a guy 1」
では、ターゲットとなる男性にインタビューという形で、意識を miss-direction していき、言葉の如く、「身ぐるみ剥がして」いきます。
以前、この動画を見た時には、どうせヤラセだろうと思い、気にも留めなかったのですが、今回のアポロ・ロビンス氏のデモを見て、これも本当かもしれない、と思った次第です。
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