言葉のパワー:子供の教育におけるNGワード5つ
アメリカのライフハック系メディア「Lifehack」に掲載された、子供の教育についての解説
“5 Things To Stop Saying to Your Kids and What to Say Instead”
の紹介。
世の中の子供の教育に関する書物には、絶えず子供を褒めて、子供に自信をつけさせるのが良い、と書かれている場合が多いでしょう。
テストで良い点数を取れば褒める、絵を上手に書いたら褒める、サッカーの試合でファインプレーをしたら褒める、等々。
しかしながら、この「褒める」という行為も使い方には十分注意が必要らしいです。
以下は、上記記事の執筆者である、Shelly Phillips 女史が挙げているNGワードです。
- よくできたね(”Good Job!”)
- いい子ね(”Good boy (or girl)!”)
- きれいな絵ね(”What a beautiful picture!”)
- すぐにやめなさい、さもないと・・・(”Stop it right now, or else!”)
- ・・・したら、・・・してあげる(”If you _____ then I’ll give you _____”)
簡単に説明すると、「1.」~「3.」は、何かしらの行為のアウトプット・結果のみについてだけ評価が与えられていて、それに至るまでの過程に対する評価が全く与えられていないこと。
そして、その評価は子ども自身ではなく、親の価値観から一方的に与えられているという事です。
同じ、子供を褒める言葉を使う場合には、そのプロセスに注目して、例えば、「頑張ったんだね(”You really tried hard on that!”)」といった言葉を使うこと、と筆者は述べています。
また、「4.」や「5.」も日常的に良く使われる言語パターンでしょうが、よ~く見てみると、
「4.」は脅迫
「5.」は交換条件
の意味であり、やはり子供に対する言葉としては適切でないでしょう。
また、上記の記事とは別に、イギリスの元手品師で心理学の博士号を取ったリチャード・ワイズマン博士の
「その科学が成功を決める(原題:’Think a little Change a lot‘)」
にも、以下のような事柄が挙げられています。
また、これらの内容は、単なる筆者個人の見解ではなく、実際の教育現場で行われた実験から得られた事柄です。
- ほめられた子供は失敗を恐れるようになりがち
- 大事なのは努力をほめること
- ほめるのであれば、出来るだけ具体的な行為をほめること。例えば、「サッカーが上手だね」ではなく、「さっきのシュートは素晴らしいね」。
- 脅しで何かをやめさせることは逆効果
- ある種のゲームは子供の集中力、人の命令を聞く力、克己心を育てるのに役立つ。
(本書では、例として「フリーズゲーム」「指揮者ゲーム」というものを紹介している)
一例をあげると、この本に書かれている、コロンビア大学のクラウディア・ミューラーとキャロル・デュエックの両氏は大々的な実験を行い、その結果から、実験で行われた試験の点数で「頭がいい」と褒められた子供は、その時は気分がよくなるが、同時に成功しなかったら格好が悪いと考え、難しい問題への挑戦を避ける。
さらに、頭がいいと言われた場合、自分はがんばらなくてもよく出来ると思いがちであり、そのため必要な努力をしなくなり、結果としてよけいに失敗する確率が高くなる、と考察している。
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