色彩心理学でスポーツの試合に勝つ
色が人間の感情に様々な影響を与えることはご存知かもしれませんが、それをさらに発展させてそれをスポーツの世界に応用し、選手のモチベーションアップに繋げている例もあるようです。
私はスポーツが苦手なので、想像でしかモノは言えないのですが、選手の控え室のロッカールームというものは、灰色のコンクリートのうちっぱなしの部屋に、これまた、大きさの大小はあるものの、素っ気無い灰色のロッカーが置いてある、という情景を想像します。
一方で、アメリカ シカゴのフットボール・チームのヘッド・コーチをつとめていたエイモス・アランゾ・スタッグという人物は、休憩時間にチームが使用するロッカールームを気分の和む青色に塗り替えたそうです。
ただし、選手たちにハッパをかける時には、別の鮮やかな赤色に塗った部屋を使用しました。
同じく、フットボールの名コーチである、クヌート・ロックニーは、相手チームが穏やかな青色の部屋でくつろいでいる時に、自分のチームを赤色の壁の部屋に呼び活をいれたそうです。
これだけを見ても、スポーツの世界では単なる肉体的なトレーニングだけではなく、心理・メンタルの面も重要視していることが感じられます。
上記は、色が人の「感情」に与える影響の例でしたが、どうやら、肉体の状態にも影響を及ぼすようです。
例えば、
- 赤・・・色の中で最も長い波長を持ち、交感神経に刺激を与え体温・血圧・脈をあげる
- オレンジ・・・陽気にみえる。消化、新陳代謝をよくする作用があるため、食欲を増進させる。血管や自律神経を刺激し身体を活動的にする。
- 黄・・・脳の活性化がよくなり頭の回転が早くなる。集中力がアップする
- 緑・・・情緒の安定、安心感の増加。身体を癒す色。筋肉の緊張をほぐし、リラックスさせてくれる。また、筋肉や骨その他組織の細胞を作る力を促進したり、暖和効果があるので血圧を下げる。
- 青・・・鎮静作用があり、精神的に落ち着かせる作用がある。体温の低下、痛みの暖和などの作用もある。
- 紫・・・集中力アップ、鎮静効果。リンパ管や心筋、運動神経の働きを抑制する。
本当かな~、と疑念を抱く面もありますが、服の色などに気をつければ、大きな費用もかかりませんし、暗示にかかりやすい人、あるいは、プラシーボ効果で、本当に効果が得られるかもしれません。
また、少々変わった色彩心理学の実験として、こんなのがあります。
1950年代にアメリカの「色彩研究所」というところが、スーパーで売られている洗剤に、中身は同じものだけれども、外見が異なる3種類のパッケージを準備しました。
その3種類とは、
- 黄色を主とした箱
- 青色の箱
- 青色に少し黄色を混ぜた箱
上記の洗剤を実験に参加した人(当然、中身が同じであることは知らない)に渡し、家で実際に洗濯に使ってもらい、汚れの落ち具合を評価してもらいました。
その結果、被験者の過半数の判定結果は、
- 黄色 -> 強すぎる
- 青色 -> よく落ちない
- 青色に少し黄色 -> よい・素晴らしい
というものでした。
また、マクドナルドや牛丼屋などのファースト・フードのお店の外観、あるいはメニューには、暖かい色・淡い黄・澄んだ緑・小麦色などが中心に使われているのはご存知の通りだと思います。
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