片鼻呼吸と右脳・左脳の活性化との関係
私の場合、遡れる記憶の中では、いつも左側の鼻が詰まっている状態であり、実質的に右鼻だけで呼吸をしている状態でした。
個人的には、何か機能的な障害があるのかな?と考えていたのですが、いつも左鼻が詰まっているのではなく、時々、通気が良くなったり、場合によっては、両方の鼻が同時に通気がよくなっていることもありました。
ある日、資料を調べていると、この疑問を氷解する解説がありました。
D・ワーンツという研究者が、一日の中で、左脳と右脳はある一定周期で、その活動性が交互に優位になり、それが、鼻呼吸と密接に関連していることを発見しました。
(Werntz et al./1981)
すなわち、右の鼻の穴の通気が良いときには、左脳が右脳より優位に活動しており、逆に、左の鼻の穴で呼吸している時は右脳が優位であるらしいです。
この人体の左右における優位性の交代は、ランダムに起こるのではなく、一日2回以上の一定の周期で起こり、これをウルトレイディアン・リズムと呼ばれています。
また、左右の鼻の穴の通気が両方ともよい場合は、左脳と右脳が同時にバランスよく活性化していると言えそうです。(ただし、私の個人的見解)
逆に言うと、今、どちらの鼻の通気が良いかを確認すれば、複雑な医療機器を用いなくても、自分でどちらの脳半球が優位に活動しているか知ることが出来るでしょう。
このことは、半強制的に片方の鼻の穴の呼吸を、もう一方の鼻呼吸に切り替えることが出来れば、右脳優位から左脳優位へ、あるいは、その逆が可能となります。
さらには、左脳優位は交感神経の亢進、右脳優位は副交感神経の亢進と関連がありますから、鼻呼吸をコントロールすることにより、体を戦闘態勢にするか、リラックス状態にするかのコントロールも可能になるようです。
これらのことについては、「片鼻呼吸」などのキーワードで検索すると、多くの解説がヒットするので、興味があればどうぞ。
ざっと見た限りでは、ヨガとの関連で説明しているケースが多いように感じられました。
以上のことから、スポーツなどの大量の酸素を必要な時は別として、普段の呼吸は「口ではなく、鼻で行う」のが体によさそうです。
では、実際には、この片鼻呼吸を切り替える具体的な方法は?となりますが、一番簡単で確実なのは、「片半身を下にして横になる(寝る)」ことかもしれません。
私の場合、夜寝る時に試してみましたが、右鼻呼吸の時に、体の右側を下にして寝返りをうつと、数分以内に左鼻呼吸に切り替わります。
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