人間の情報処理チャンネル

以前、

 「人間における外部からの情報処理チャンネルは人それぞれに違う」

ということを最後にお話しましたが、今回は、その具体的な内容です。

日頃、無意識に自分の周囲の人とコミュニケーションをしていると、

「どうも、あの人とは話がかみ合わない」

とか、

「何故か自分の言いたい事が相手に理解してもらえない」

といったことが、ままあるんじゃないでしょうか?

そういった場合、多くのケースで、実はミュニケーションを取っている相手との

「情報処理チャンネル」

が違っている事が原因であるかもしれません。

日常生活の中で、「どうして、あの人は私のいっていることを分かってくれないのだろう。。。」ということが、結構、ありませんか?

突然、「情報処理チャンネル」と言われても、思わず「ハァ~?」と思ってしまうかもしれませんが、例えば、こんな風に考えてみたらどうでしょうか?

人間、日常生活を毎日営んでいると、テレビのCMやら、お店に入った時のBGM、あるいは料理の食欲をそそるような香りとか。。。

こんな具合によく考えてみると、人間は様々な刺激というか情報を外部から日常受けている、とも考えられます。

そして、とある心理学の分野では、人それぞれ、これらのこれらの情報(刺激)を処理するのに、得意とするパターンを持っているとされています。

そして、そのパターンは3つに分類されるとしています。

その3つのパターンとは、

 ・視覚型の人

 ・聴覚型の人

 ・体感覚型の人

です。

人はもともと、上記3つの感覚を均等に使い分けることが出来るのですが、それぞれの人が育った環境により、3つのうちどれか1つの感覚を優先的に使うようになるみたいです。

上記の内容をもう少し具体的に、例を挙げてみると、

例1

印象に残っている昔の記憶を想い出す時。。。

「視覚型」の人は。。。

 ↓

その時の風景、色、何かモノの形などを頭に浮かぶ

「聴覚型」の人は。。。

 ↓

その時の音(波の音等)、BGMの音楽、誰かの台詞などが聞こえる

「体感覚型」の人は。。。

 ↓

日ざしや風が体にあたる感覚、あるいは、楽しかったその時の自分の気持ちを感じる

とか、

例2

映画を鑑賞している時に、自分が何に対して興味を向けているかを改めて意識してみると。。。

「視覚型」の人は。。。

スクリーンの色、俳優の動き、スクリーンに映っている風景に焦点を当てている

「聴覚型」の人は。。。

 ↓

俳優の台詞、映画に使われている音楽や効果音を聴き入っている、あるいは、隣の席の人のオシャベリが気になる

「体感覚型」の人は

 ↓

自分自身が感じている感覚(ワクワク、悲しい、驚き)を味わってる

なんかが挙げれるんじゃないでしょうか。

勿論、血液型のようなタイプ分けとは異なり、人は無意識のうちに、これら「視覚」「聴覚」「体感覚」の3つのチャンネルを適宜、切り替えています。

こんな事から、コミュニケーションをとっている相手と「どうも話が合わない」「相手の言っている事がイマイチよく分からない」といった場合、その時の、自分と相手との「情報処理チャンネル」が違っている可能性があります。

こんな心理的な原理があることを知ったおかげで、私の場合、以前に自分の体験例として挙げましたが、

新しく配属された部下に、担当する業務について説明したが、私が説明している内容が相手に理解されていないと気付いた
(口では、ハイと言っているが、顔が困惑した表情。頷かない)

 ↓

それは、相手の理解力が不足しているのではなく、私の説明の仕方が悪い、と判断した。
(すなわち、相手との「情報処理チャンネル」が違っていると考えた)

実際、その人のノートを見てみると、前日説明した内容が、細かい字でビッシリと書かれていた。
また、図やチャートの類は一切、描かれていなかった。

 ↓

そこで、内容は同じであるが、私の説明の仕方を変えた
(言葉だけではなく、図を使って説明する。あるいは、なにはともあれ、理屈ぬきに、実際に経験してもらう等)

 ↓

結果として、新しい業務を、相手がスンナリと理解し、実際にこなせるようになった

という経験があったので、上記でお話した「情報処理チャンネル」というモノを「ナルホドね~」と実感している次第です。

あるいは、別の具体的な例えで言ってると、本当なら、イラストやグラフなどで説明すれば、一発で理解する相手に対して(視覚型)、自分が長々と言葉だけで説明してしまう(聴覚型)、といった感じでしょうか?

また、その逆に、言葉で丁寧に説明した方が理解しやすい相手に対し(聴覚型)、イラストやグラフなどで説明してしまう場合も考えられます。

もっと身近な例で考えると、例えば、新しい携帯を買うとき。。。

製品の色やデザインが判断基準

 ↓

視覚型

実機よりもカタログに書いてある細かいスペックが判断基準

 ↓

聴覚型

何はともあれ、実機を手にとって、使い心地とか操作性が判断基準

 ↓

体感覚型

といったところでしょうか。

ですから、店員さんが、体感覚型のお客さんに、これがスペック的にどんなに優れているかを一生懸命説明しても売れないのです。

以上、私の文章の特徴で、長々とお話してしまいましたが、こういったブログの文章に目を通したり、普段の生活でメールでやりとりする事は、見方によれば、完璧に「聴覚型」のコミュニケーションかもしれません。

一方、以上のような長~い文章を「読む」より、内容の要点をイラストなんかで「見せて」くれた方が、よほど分かりやすい、といった場合は、「視覚型」とも言えるでしょう。

私たちは、コミュニケーションというと、先ずは「言葉」によるコミュニケーションというのが頭に浮ぶかもしれませんが、もう一つ大事なものに、「非言語(non-verbal)」な要素も大きいことを、以前お話したかもしれません。
(メラビアンの法則)

これに関して、チョット面白いネタを見つけたので、次回は、これについてお話したいと思います。

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