アルツハイマー病でも正常に生きる

ある日、アマゾンをふらふらしていたら、気になる本が目に止まりました。

で、レビューアーの評価も良好だったので、最終的に買ってしまいましたが。。。

本の名前は、「脳を鍛えるには運動しかない!」

因みに、いつの間にか、アマゾンの配送料は金額に関わらず、無料になったのに気が付きました。

さて、本を手にとって表紙の裏を見てみると、

  • 運動させた子供は成績が上がる
  • 運動すると35%も脳の神経成長因子が増える
  • 運動することでストレスやうつを抑えられる
  • 運動で5歳児のIQと言語能力には大きな差が出る
  • 運動させた子供は成績が上がる
  • 運動する人は癌にかかりにくい
  • 運動を週2回以上続ければ認知症になる確率が半分になる

などと、非常に美味しい項目が並んでいます。

著者はハーバード大学医学部臨床精神医学准教授で、自分でも開業医をしている医師です。

実際の本の中身は、理系出身者らしく、症例の紹介が豊富ですし、一般書とはいえ、専門用語(特に化学物質)もかなり出てきます。

「運動は脳にとっては、万能の薬だ」というイメージを受けるかもしれませんが、実際の治療にあたっては、投薬も併用していますし、日本人が想像しがちな「スパルタ式」「ど根性」のトレーニングみたいなことは推奨していません。

さて、今回、私が気になったのは、この本のアルツハイマー病に関する記述です。

ご存知の通り、アルツハイマー病は、高齢者の認知症の原因の1つであり、βアミロイド・タンパクが脳内に蓄積されることにより発症します。

現在では、アルツハイマー病に関する遺伝子も、いくつか同定されています。

しかし、本当に、アルツハイマー病の原因は本当にそうなのでしょうか?

そんな事を考えさせられる一節です。

(以下引用)

1990年代中ごろ、心筋梗塞により85歳で亡くなったバーナデットという修道女がいた。

彼女は、670余名の修道女たちと同じく、亡くなったらその脳を、デイヴィット・スノウドンという疫学者の研究に提供することに同意していた。

スノウドンは刺激的な著書「100歳の美しい脳-アルツハイマー病解明に手を差しのべた修道女たち」によって、ミネソタ州マンケートのノートルダム修道女会の名を世に知らしめた。

亡くなったシスター・バーナデットは、最晩年まで認知力テストで上位10%に入る好成績を誇っていたが、亡くなった後に、その脳を調べて見ると、アルツハイマー病のせいで大半がぼろぼろになっていた。

海馬から大脳皮質に至るまで、組織はアミロイド斑だらけで、はなはだしい神経原繊維変化が認められた。

さらに彼女はアポE4変異体の保有者でもあった。

つまり、人格を喪失するほどの認知症になっていても不思議ではなかったのだ。

(引用終わり)

記述のある臨床例としては、この一例のみですが、世界には同じような例があるのでしょうか?

脳の機能の全容解明には、まだ程遠い現代で、脳神経科学は今でも発展著しい分野ですが、脳には、科学的にはまだ存在が明らかになっていない、傷ついた部分の機能を自動的に代行する、(謎の)機構が存在するのでしょうか?

私個人としては非常に興味を覚えるところです。

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