多くの人が気付かないリソースを見出す

「リソースを活かす」というとなんとなく、心理学的な漠然としたイメージですが、ここに、現実社会で実現した例があります。

アメリカのヘッジファンドといえぱ有名ですが、アメリカのビジネス誌に、「次のウォーレン・バフェットになるか?」と噂をされたエディ・ランバートという人物がいます。

彼も、ヘッジファンドを運用する投資家の一人でした。

2004年、彼は、大規模小売店で有名なウォルマートや、その他の競合に破れ破産手続きを行った、「Kマート」に10億ドルを出資して、筆頭株主となりました。

普通なら、破産した会社の株を購入するなんて狂気の沙汰ですが、ランバートには絶対の自信がありました。

彼は、Kマートには、他の人が気付かない、「リソース」があったことを知っていたのです。

しかも、そのリソースは、彼が最初に払った以上の価値があったのです。

Kマートが会社更生法により立ち直ると、68店舗をライバルであった小売業のシアーズ、DIY大手のホームデポに売却しました。

この売却により、8億5000万ドルを手にしたのです。

Kマート全店舗1500店舗の5%だけを売却しただけで、投資した10億円の大部分を回収してしまったのです。

ランバートはこれだけに留まらず、Kマートの業績改善につとめ、最終的には、自分たちよりも規模の大きいシアーズを110億ドルで買収することになります。

ここでも、ランバートは、「(他人が気付かない)リソース」がシアーズにもあったことに目を付けたのです。

シアーズには、不動産や知財などの帳簿の上では正確には計上されない含み資産があったのです。

あとは、分野は飛びますが、映画にもなったアメリカの学生、マーク・ザッカーバーグによるSNS「フェイスブック」。

彼がフェイスブックを立ち上げたのは、20才の大学生の時でしたが、その後、彼はフェイスブックにの経営に専念するため、大学を中退しました。

通常、アメリカのベンチャーは、、ある程度、技術が確立すると、大企業に吸収合併されるのが常ですが、ザッカーバークーの場合は、数々の買収のオファーを断り続けたようです。

例えば、米ヤフーは10億ドルを出すと持ちかけましたかが、ザッカーバーグは、「自分でやりたい」という理由で、この話を断りました。

あるいは、2007年10月には、マイクロソフト社は、フェイスブックの「ほんの一握り」の権利に対して、2億4000万ドルを支払ったとされています。

この話から、、フェイスブックの時価総額は150億ドルに達していた。

そして、2008年3月にはフォーブス誌の億万長者ランキングに、自力で億万長者となった最年少記録です。

このように、工場とか、技術といった従来のモノの見方では正確には把握できなない「リソース」が巨額の富みを生み出す、という事例です。

フェイスブックのリソースは「ヒトのコミュニケーション」といったところでしょうか?

この世の中、思わぬところに「リソース」が転がっているかもしれません。

(参考書 「インビジブル・エッジ」 マーク・ブラキシル, ラルフ・エッカート (著))

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