「心」=「身体」の知恵
ひょんな事がキッカケで(もう何だか忘れてしまいましたが)、『「普通がいい」という病』が近くの図書館にあったので読んでみました。
この本の著者である、泉谷閑示医師の略歴が興味深く、東北大学医学部卒業の精神科医でありながら、それまでのキャリアを捨てて、フランスへ音楽を学びに留学した期間もあります。
そして、現在は個人経営のクリニックを運営しているようです。
さて、本書の一部になりますが、著者は人間の仕組みとして以下のスキームを提示しています。
(下図は本書より引用)
それぞれの部分をかいつまんで解説すると、
「頭」
- 理性の場
- コンピュータのように、1/0の二進法を基礎にして働く
- 計算や情報の蓄積と、それをもとにした情報処理を行う
- 「~すべき」「~してはいけない」といった系列の言語を使う
- 心であろうが、身体であろうが何でもコントロールをしたがる
「心」
- 「~したい」「~したくない」「好き」「嫌い」等の言語を使う
- 上記の言葉の意味や理由などはいっさいない
- 「前はこうだったから、今度もそうだろう」といったような過去の情報に基づいた判断(思考)はしない
- 喜怒哀楽を司る
「身体」
- 「心」と直結しているので、密接に連動している
- 「心」に元気がなければ、「身体」も元気がない
興味深く、さらに私が注目したのは、上記の文章の内容ではなく、引用した図です。
それは、図の中にある「頭」と「心」の境にある境界線です。
古典催眠を勉強したことがあれば、ピンとくるかもしれませんが、「クリティカルファクター」と呼ばれる、心理的なフィルターにあたるのではないでしょうか?
また、上記の図から言えば、人の感情(「心」にあたる)は、身体の状態に左右される。
言い方を変えれば、体の状態(姿勢)で感情がコントロールできる、というNLP的な発想も頷けます。
この本の著者は、精神科医で、催眠もNLPも知らないと思われますが、人間の心理的なモデルというものは、その分野(切り口)を問わず、あるレベルで確立されているのだナ~、と思った次第です。
そして、意識(「頭」)の能力を、それこそ120%発揮させるには、体の状態をコントロールすればいいことになります。
「頭が冴えわたる」状態、「根拠は無いけど、(何でも)出来そうな気がする」といった状態を「ノウ・ナッシング・ステート」と呼ばれていますが、そのような状態へ意図的にもっていく1つの方法として「ABCゲーム」というものがあります。
「ABCゲーム」とはどういった内容なのか?は説明するのが非常に困難なのですが、マラソン選手が、所謂「ランナーズ・ハイ」と呼ばれる状態を経験するのと同様、身体をフルに動かすボディーワークの一種です。
私が参加したワークショップの講師に言わせると、「ラーメンの味を説明するようなもの」で、どういった味か?は、実際にそのラーメンを食べてみないと分からないのと同じことです。。。
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