リフレーミングで悪癖解消
この話は別の本でも見かけたことがあるのですが、元祖は「私の声はあなたとともに – ミルトン・エリクソンのいやしのストーリー」(シドニー・ローゼン 著)によると、現代催眠の祖であるミルトン・エリクソン博士のようです。
やめたいのにやめられない習慣を、それをあえて義務あるいは苦行にリフレーミングさせることにより、その行動を修正するという、メタファーです。
「流行」 小学校から家に帰ってきた娘が父親に話した。「お父さん、今学校のお友達が爪を噛んでばかりいるの。私もそうしたいわ。」
それを聞いた父親はこう言った。
「そうだね、確かに、流行を追うことは大事なことだね。お前も流行に追いつきたいのなら、とても良い方法があるよ。それは、毎日、欠かさず15分間続けて、それも、一日に必ず3回にわけて、爪を噛むんだ。よければ、私の時計を貸してあげよう。これを続ければ、必ず、友達に追いつけることうけあいだ。」
娘は、最初のうちは熱心に爪を噛んでいましたが、そのうち、爪を噛まない日が見られるようになり、最後にはこう言いました。
「お父さん、もう爪を噛むのをやめるわ。学校では新しい流行が始まったの。長い爪にするわ」
このメタファーは、例えば、ダイエットにも応用できるかもしれません。
ここに、体重60kgの人が、ダイエットして体重を減らしたいと相談にやって来ます。
普通なら、食事の量を減らすように指導するかもしれませんが、なかなかそうはいきません。
今の食生活を続けていれば、体重は60kgのままですが、ここで、上のメタファーを利用して、食事の量を意識して増やして、80kgにするように言います。
相談者に、毎日ドカ食いすることを「義務・苦行」とさせることで、自分は意識的に食事の量を調整することにより、体重をコントロール出来るのだ、ということに気付くかもしれません。
また、食事の量を増やすことは、金銭的にも負担になり、経済的にも食事の量を減らすことはリーズナブルだという事も自覚できるでしょう。
あるいは、満腹感を得たいのなら、(一時的にせよ)一番安上がりな、「水を飲む」という新しい選択肢を見出すかもしれません。
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