オバマ大統領が使ったNLPテク (8)
オバマ大統領のスピーチには、エリクソン催眠をはじめとした、様々なNLPのテクニックが使われていることを解説したレポート
「An Examination of Obama’s Use of Hidden Hypnosis Technichs in His Speech」
の解説の続き。
オバマ氏のスピーチには、その特徴的な言語パターン(催眠言語)だけでなく、スピーチを行う時の彼のハンドジェスチャーにある。
一般的なスピーチでも、ヒトは、例えば「ここは、こう強調したい」という場合に、無意識的にその内容に応じたハンドジェスチャーをするが、オバマ氏の場合は、意図的に行われている。
催眠あるいはNLPの分野では、”アンカリング”と呼ばれるスキルである。
オバマ氏の場合は、このハンドジェスチャーに、スピーチを聞いている聴衆に対して(聴衆の無意識に対して)特定の行動をとるように、アンカリングを行っている。
そして、その特定の行動とは、「バラク・オバマに投票しろ」だ。
言語などで、明示的にこのようなスピーチを行えば、聴衆の反感を買うだけだが、ハンドジェスチャーにアンカリングすることにより、無意識のレベルにメッセージを送ることになり、聴衆の意識上の判断をすり抜けてしまい、メッセージの内容に対して抵抗する事ができない。
その、オバマ氏が使ったハンドジェスチャーは、”hold his thums and forefinger”である。
一見、このハンドジェスチャーは、意識の上では奇異で、意味がないように見える。
このジェスチャーは、普通にスピーチの内容において、強調したい箇所で無意識的に行うのとは別に、意図して、”belive” “chose”という内容を表すところで用いられている。
また、このジェスチャーは、その手の形から、”change”とか、”money”を意味する、「C」の形をシンボル化している。
このようなジェスチャーを何回も行なわれたスピーチを「見た」聴衆はどのような形でアンカリングされるのか。
このスピーチを見た人が、投票日当日、ブースの中で投票用紙に記入しようとペンを持った時、(そのペンを持った自分の手の形から)投票者は無意識に、(アンカリングの効果で)オバマ氏のスピーチを思い浮かべるでしょう。
このような非言語のメッセージの他に、オバマ氏は暗示的な意味で、”turn the page”という言葉をスピーチの中で使っている。
このフレーズは、意識的な部分では気が付かないが、無意識の部分では「投票用紙(the voting ballot “page”)」に韻をふんでいる。
また、電子投票(投票所でボタンを押して投票)に対する場合には、スピーチの中で、強調したいフレーズの時に、下の方に向けて指をさす、といったジェスチャーを使っている。
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