ガン治療とポジティブ心理学

ポジティブ心理学の開発者である、マーティン・セリグマン博士が書いた「オプティミストはなぜ成功するのか」の中に、ガンを心理療法で治療するくだりが記述されていました。

本書の発行は1980年ですから、もう、その頃にはアメリカでは弱った免疫機能を心理学的なアプローチで強化する、いわゆる精神神経免疫学の概念が知られていた事がわかります。

私がガンを心理療法で治療するアプローチは、元放射線医療学者のサイモントン博士が確立したサイモントン療法が入り口だったのですが、以外にも、うつ病の研究からポジティブ心理学の道を歩んだセリグマン博士も、同じ事に注目していたようです。

セリグマン博士は、共同の腫瘍研究者と共に、マッカサー財団に予算の申請を行います。

本書にも書かれていましたが、当時の米医学会では、そうとう「ウサン臭い」内容だったらしく、セリグマン博士としても、相当、勇気が必要だったようです。

予算の認可は下り、セリグマン博士のグループは調査を開始しました。

最初は、黒色腫と結腸ガンの患者のグループを2グループに分け、一方のグループは従来の伝統的な治療のみ、もう一方のグループは、従来の治療法プラス、うつ病用の内容を博士がアレンジした認知療法を行った。

結果は、研究者が「驚くほど」、認知療法をプラスしたグループにおいて、NK(ナチュラルキラー)細胞の増加が認められた。

対象となった、従来の治療法のみのグループではNK細胞の増加は認められなかった。

この結果に、マッカサー財団は喜び、さらに大規模に調査を行うこととなった。

セリグマン博士は、「悲観主義的説明スタイルをトレーニングで変えることにより、免疫機能を高め、病気を防ぐことが出来るだろうか?私達は希望を高く持っている」と述べています。

すなわち、この本が執筆された時は、まだ調査は開始しておらず、結果は分からないという事です。

1990年から開始予定との記述はありますが。。。

果たして、結果は?

いずれにせよ、精神神経免疫学という概念は、ソコソコの認識を米国では持たれていた、ということが分かるでしょう。

現在の日本では、滅多にお目にかかれませんが。。。


【BGMに使えるピアノ曲・今週の一曲】

蛍の光/日本の歌(原曲はスコットランド民謡) (ピアノ solo)

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