なぜ、駅のプラットホームのアナウンスは男性の声と女性を声を使い分けるのか?
「聴覚のマスキング」
日常生活の中で、あまりにもありふれていて、言われるまでは気付かないかもしれませんが、駅のプラットホームに立っていると、上り線のアナウンスと、下り線のそれが、男性の声と女性の声と別々であることを思い出しませんか?
それには、ちゃんとした理由があるようです。
ここである実験をしてみます。
ここに声がある程度似た2人の男性がいます。(以下AさんとBさん)
そして、Aさんには、「むかしむかし、ある所に。。。」という物語を、Bさんには、「現在、ドル円の為替レートは。。。」という全く別の話を同時にしてもらいます。
ただし、ここで話し方の条件を加えます。
Aさんは、Bさんより、
・少し声を小さく
・声のトーンを少し高く
しゃべってもらいます。
さて、この2人の話を同時に録音し、再生した時、どのように聞こえるでしょうか?
- Aさんの声がよく聞き取れる
- Bさんの声がよく聞き取れる
- 2人の声とも両方聞き取れる
- 両方とも何を言っているのか聞き取れない
答え・・・「2.」
(「謎解き人間行動の不思議」講談社を参照)
人間の耳の構造から、2つの音の高さが同じ時、声の大きい方が、小さい声を聞こえなくする(マスキング)してしまう現象です。
ですから、話を最初に戻し、上り・下り両方のアナウンスを男性がやってしまうと、一方のアナウンスが聞こえなくなってしまうケースが起きることが予想されます。
それとは、逆に、パーティーやデパートのような騒々しい状況の中でも、自分の名前が呼ばれるとハッキリと認識できる現象を「カクテルパーティー効果」と呼ばれているようです。
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