オプティミストは健康で長生き
米ペンシルバニア大学のマーティン・セリグマン博士によって提唱された「ポジティブ心理学」。
もともとは、うつ病の研究から端を発しているが、「オプティミスト(楽観主義者)」は、「ペシミスト(悲観主義者)」と比較して、物事に対する考え方(解釈・フレーム)が異なるだけでなく、本人の健康(肉体)にも差異が認められるとしている。
例えば、
- 人間の健康に対する考え方、特に健康に関してどのような意見を持っているかで、その健康状態は変わる
- オプティミストはペシミストより感染症にかかりにくい
- オプティミストはペシミストより健康的な習慣を持っている
- オプティミストの方が免疫力がある
- オプティミストはペシミストよりも長生きであることが証明されている
(「オプティミストはなぜ成功するか」講談社刊)
本書を読むと、楽観主義・悲観主義というものは、NLPでいうところのビリーフ(信念・価値観)に近い考え方であることが推論される。
単なる「楽天家」とは異なる。
英国における乳ガンに関する研究も紹介されており、69人の乳ガン患者を5年間追跡調査したところ、再発しなかった女性は、ガンと戦う精神の持ち主である傾向があり、死亡または再発した女性は当初の診断をあきらめの気持ちで受け入れた人が多かったとされている。
その後、セリグマン博士が国立ガン研究所を訪れた34人の女性にインタビューし、博士自身が開発した楽観度を評価するテストを行った。
その後、追跡調査を行った結果、ごく少数の女性は長期間にわたり生き延びた。
彼女らは、生きていることに喜びを感じている人々、楽観的説明スタイル(NLPのメタモデルと同じような概念)の人たちであった。
1900年の後半、オーストラリアの研究グループが怪我や病気で妻を失ったばかりの男性を集めて、彼らから一週間目と六週間目に採血をし、免疫機能の生化学的な活性を調べた。
その結果、悲嘆に暮れている間は免疫機能が弱く、T細胞の増殖能が平常値より低下していた。
そして、時の経過と共に免疫機能は回復した。
この実験は、その後、アメリカで発展してきた。
セリグマン博士は、もともとはうつ病の研究から始めたことから、うつ病も免疫機能に影響を与えるものと考えている。
これとは、全く別に、このブログの過去のエントリーで、書いた、もともとはガンの放射線医療医師であったサイモントン博士が、やはり心理学とガンの治療に注目し、心理療法であるサイモントン療法を開発した。
健康と人間の心理状態(ビリーフ)との関係についての研究は検索すれば沢山あるでしょう。。。
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