幸せとその見つけ方
幸せとその見つけ方
これは、私の個人の私的見解でも想像でもなくて、実はネタ元があります。
元々はアメリカで発行された、「最新脳科学で読み解く脳のしくみ」(サンドラアーモット+サム・ワン著)という書籍です。
この著者らは、実際の神経科学者であり、書籍自体もアメリカ国内で、いくつかの賞を受賞しているようです。
さて、この「幸せ」とは一体何でしょうか?
アメリカでは、こういった事を真剣に研究している人もいますし、他の場所では紹介済みなのですが、大学で博士号を取り、「幸せの専門家」と自称する人がブログを書いています。
(勿論、英語なので、所々意味不明な箇所がある)
この本によると、幸せというものは、個人の絶対的な価値基準ではなく、他人との比較によって決まる傾向が強いのだそうです。
これは、アメリカでの話しですが、現在の日本も同様でしょう。
調査によると、アメリカ人の平均収入はこの50年の間に増え続けてきたのですが、自分を幸せだと感じる人の割合は50年前と殆ど変化がないとの事です。
著者が言うには、幸せを決定付ける重要な要因は、絶対的な富ではなく、相対的な富であると推論しています。
例えて言えば、平均年収が400万円の地域で500万円貰う方が、年収600万円の地域で500万円貰うより、同じ500万でも幸せに感じるということのよう。
あと、興味深い事に、人生の大きな出来事は、個人の幸せに持続的な影響を及ぼさない、らしいです。
例えば、ありがちなパターンとして、自分が3億円の宝くじが当たったとしましょう。
当然、当たった当初は、その奇跡と幸福感で一杯でしょうが、時間が経つにつれ、その感覚は減衰していき、最終的には、人それぞれの(幸福感の)設定値に戻る傾向がある、としています。
これは、脳神経科学の分野では、「馴化(じゅんか)」と呼ばれる、脳の持つ特性の1つだそうです。
こういうと、何か難しげに感じますが、俗に言う「マンネリ」と呼ばれる現象の事。
ですから、人が何かに熱中していても、結局は投げ出してしまう「三日坊主」は、その人の性格が原因ではなく、人が持つ脳の共通的な性質と考えてもいいでしょう。
宝くじの例は、相当滅多にない例で想像しにくいですが、身近な例で言えば、知り合いであれほどラブラブだったカップルが、時間と共にその熱も冷めて、結局、別れてしまう、というのも同様の社会現象です。
その期間は、平均すると約4年であるという調査報告もあるようです。
(記憶にあるデータなので、詳しい出典は忘れました。。。)
擬似的な表現を使うと、最初に(一発目に)「ドカーン」と来るものの、その後の日常生活には全く変化はなく、「ス~」と潮が引くような感じです。
では、逆に、脳の性質を利用して、幸福感を高め、維持させるにはどうしたらいいでしょうか?
ここからは、心理学的な分野であり、科学的な証拠はありませんが、その程度は小さいものの、自分(あるいは脳)に対して肯定的な出来事が頻繁に繰り返される出来事の方が効果は大きいようです。
毎日のラッシュアワーや、頻繁に巻き込まれる交通渋滞から開放される事が意外と効果があると報告されています。
以上は、日常の否定的な出来事からの回避の例ですが、肯定的な出来事としては、例として、(私が言っているのではなくて、本に書いてある事ですが!!)、アメリカの女性にとって、2位の「友人との交流」をかなり引き離して、堂々の一位は、「セックス」だそうです。
調査によると、セックスの多さと幸福感との間には相関関係がある、としています。
実際、お金と違って、セックスがもたらす効果は、十分にそれを得ても、減ることはないですし、望めば、いつでも手に入れられるから、との事。
以上は、日本文化としては、ちょっとキワドイ話でしたが、幸せについての研究は、まだ日も浅く、幸福感を高める具体的な手法はまだ確立されていませんが、例えば、「行動訓練」は幸せを高めることが何人かの研究者によって証明されているようです。
この「行動訓練」の具体的な例を挙げると、
- 肯定的な出来事に焦点を当てる
ひと月の間に毎晩、その日にあったよい事を3つ書きとめ、それが起きた原因を考える。
この訓練は数週間で幸せを高め、軽いうつ状態を軽減したようです。効果は半年続いて、訓練を継続した人は特によい結果が得られた。
- 自分の性格の強みを使い続ける
自分の強みが何か、を知りたい場合は、
http://www.authentichappiness.org/
にアクセスしてVIA Signature Strengths Questionnaieというアンケートに答える。
実は、これ、ペンシルバニア大学の、(有名らしい)ポジティブ心理学者である、マーティン・セリグマン氏によって運営されています。
自分の強み上位5つが分かったら、一週間の間、毎日どれか一つを新しい方法で使ってみる。
なお、上記のサイトは一見英語のサイトに見えますが、日本語のページもちゃんと準備されています。(画面右上)
私の場合、このメルマガを書くまで、ポジティブ心理学という分野があるなんて知りませんでした。
ポジティブ心理学については、「世界でひとつだけの幸せ」(マーティン・セリグマン 著)が和訳として出版されています。
まだ、アマゾンのレビューしか読んでいませんが、所謂、「ポジティブ思考」と「ポジティブ心理学」とは似て非なるもののようです。
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