時制言語
ネットで調べたところ、この「時制言語」という単語は見当たりませんでした。
例えば、日本語や英語には、「過去形」「現在形」というものがあり、私達は、過去の事柄は過去形で、今起きている事柄については現在形でおしゃべりしています。
あるいは、地球上の言語の中には、この「過去形」「現在形」の区別が無いものもあるようです。
(例えば、中国語がそうらしい。。。)
なんでこんな話を始めたかというと、これをコーチング等のセッションの中で「意図的に」使い分けることにより、相手の無意識への暗示としての効果があるようです。
例えば、相手が抱えている問題を話すパターンを考えてみると、
「実は、今、ある問題を抱えていて、悩んでいるんだよね~」
と「現在形」で話す場合が殆どではないでしょうか?
逆に、現在抱えている問題について、「過去形」で話すと何か不自然です。
ここで、通常、バックトラッキングする場合には、(例えば)
「そうですか。。。悩んでいるんですネ~」
と、こちら側も「現在形」で応答するでしょう。
ここで、「時制」の登場です。
「ここに来るまで、その問題について悩んでいたんですネ~」
とあえて過去形で話します。
過去形とは、既に完了した出来事を表現する場合に用いるので、会話の中で意識的に使うことにより、相手が今焦点を当てている問題と自分とを切り離せる可能性があるでしょう。
上の一文だけですと(あくまでも例なので)、ピンとこないかもしれませんが、もっと長い(会話の)文章の中に、自然な感じで繰り返し埋め込むことにより、相手は自覚できなくても、相手の無意識への暗示として用いられるケースもあるとの事。
- 今まで何度も何度も禁煙をしようと、いろいろな方法を試みた努力したにも関わらず、結局、以前の自分と同じく、ついつい煙草を吸ってしまう。
それは、あなたにとって、とても厄介な問題だったのですね?
- あなた希望は、これから自分の人生に変化を起こすことなんですね?
では、その変化がもし、明日にでも起こり、実現したとしたらどんな感じがするでしょうか?
想像してみてください。
その変化が起きた時点から、問題を抱えていた自分を振り返って見ましよう。。。
自分は、変化を起こすことが出来た、あの問題はもう、過去の出来事として見ることが出来る、そんな自分を今すぐ見るのです。
かなり文章はベタですし、「これが正解」とは思いませんが、こんな感じで、ただ無意識に会話するのではなく、
- 現在形の表現 → 指示的な暗示
- 過去形の表現 → 変化は既に起きたのだという暗示
といった具合に、「過去形」「現在形」さらには、「未来系」の言語パターンを使えば、より効果的なコミュニケーションが出来るんじゃないかと思います。
ただ、この文章を書いてて思ったのですが、言語の時制パターンをケス・バイ・ケース使い分けるのは、かなりの訓練が必要だと自分自身痛感しました。
もう、かなりの場数を踏まないと到達できないレベルでしょう。。。
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