リンゲルマン効果

「社会的手抜き」

今から約100年前にドイツの心理学者リンゲルマン(Ringelmann)によって行われた実験に因んだ名称。

人は集団行動や共同作業を行うときに無意識のうちに手抜きをしてしまう現象。

その実験とは、

ここに、綱引きの力を測定する計測機器があります。

さて、一人の人間が全力を出して綱を引っ張ると、100という測定結果が得られました。

次に、同じような力を持っている2人の測定結果を見てみると、一人が出す力は、93というデータになりました。
(本来なら、最初の結果同様、100という値が得られる筈)

さらに、人数を増やしていくと、3人の場合は一人当たり85、8人になると一人当たりの出す力は49といった具合に、一人の出す力は弱くなっていきました。

8人の場合、一人の出すパフォーマンスは、本来持っている力の半分以下となってしまいいました。

この実験結果から、集団で何かのタスクを進める場合、人数が増えるほど、個人の能力の発揮度合い(パフォーマンス)は落ちていくと予想されました。

確かに、今の世の中を見ても、例えば、社内でミーティングを行う場合、上司と一対一で行うケースであれば、自分は一生懸命に意見等の発言を行いますが、そのミーティングの参加者が増えれば増えるほど、「なるべく目立たないように」無言で参加しているメンバーの割合が増えていくのは納得できる現象ではないかと思います。

ある事柄に関わる人数が多いほど、「他の人がなんとかしてくれるだろう」という心理が働くケースは、多分、日常茶飯事ではないでしょうか?

こんな例も「リンゲルマン効果」ではないかと考えられます。

とある田舎道で自分の前で人が倒れた!!周りをみても、誰もおらず、自分しかいない場合、自分は、その倒れた人をなんとか助けようとするでしょう。

もし、それが、大都会の雑踏の中であったなら、自分が率先して、というのはなかなか難しい、というのが実情ではないかと思います。

「三人寄れば文殊の知恵」という諺や、「三本の矢」のメタファーがありますが、現実には、参加する人数が増えるほど個人の真剣さは薄くなっていく、というのが多いのではないでしょうか?

ビジネスの世界では、従業員数の多い大企業よりも、少数精鋭のベンチャー企業の方が、パフォーマンスが高いのでは、と考えられます。

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