体細胞(Somatic Cell)と脳・感情との関係

今でもそうですが、従来、人間における感情というものは、それを司る脳(脳神経科学、あるいは心理学)との関連で語られるケースが多いでしょう。

しかしながら、現在、脳以外の人間の部分、いわゆる体細胞(Somatic Cell)と感情との関連を研究している人達がいるようです。

例えば、自分、あるいは知り合いの誰かが、偏頭痛に悩まされているとします。

偏頭痛は、日常、ごくありふれた症状であり、その原因として様々なものが挙げられるでしょう。

その原因の1つとして、ストレスなどで収縮していた頭部の動脈が、急に拡張することにより起こると考えられています。

生物学的な反応として、脳内物質の1つであるセロトニンと呼ばれる神経伝達物質は、血管を収縮させる作用がありますが、このセロトニンが枯渇してしまうと、今度はリバウンド反応として、急に血管が拡張してしまいます。

そのため、例えば、休日前などは、緊張(ストレス)から開放されるため、セロトニンの分泌が下がり、結果、血管の膨張→偏頭痛という仕組みが考えられています。

一方、心理学の面から考えると、一般的に「痛み」というものは、「感情」というものと密接な関係があると言われています。

すなわち、その人の持つ感情をコントロールすることにより、痛みもコントロールしようという試みも行われているようです。

具体的には、東洋医学(中医)において、身体の様々な箇所にある「ツボ(経穴)」をタッピングすることにより、体に働きかけ、様々な体内物質の分泌を調整し、最終的には、脳における「感情」を司る部分に作用を与え、目的とする「痛み」をコントロールしようという試みです。

私達は日常、「痛み」を感じると、すぐに鎮痛薬を飲みますし、お医者さんに診てもらってもやはり、鎮痛薬を処方されるでしょう。

一方では、「薬」を用いることなく、体のある部分(Somatic Cell)に物理的に何かを行う(タッピング、鍼、灸等)だけで、痛みを消失させる、というアプローチもあるようです。

人間の身体は、脳に負けず劣らずぐらいの、膨大な情報の保管庫と呼ばれる所以です。

肉体は、脳の命令に従うだけの、単なる「脳の入れ物」や「脳の移動手段」ではなく、脳とはフィフティ・フィフティの関係である、という考え方です。

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