映画「インディペンデンスデイ」大統領の演説
映画のクライマックスで、ホイットモア大統領が、素人同然のパイロット達に向かってスピーチをする。
演説の内容を見てみると、見方によっては、巧みに催眠言語のパターンを用いているという見方が出来るかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=aUdB8gCMcXI
文章の内容だけではなく、Youtubeの動画を見てみると、英語自体は理解できなくても、
・センテンス間に適度な「間」を空ける
・声のトーンの変化
を適度にコントロールしているのが見てとれるでしょう。
この演説のシーンを語り始めから、何気なく観ると気付きにくいかもしれませんが、早送りにして、大統領の声のトーンを最初の部分と最後の部分を比較すると、まるで異なることが分かります。
この映画は、1996年に公開されましたが、うがった見方をすると、どうも催眠言語のパターンを使っているフシもあります。
公開当時の、「本当の」アメリカ大統領はビル・クリントンであり、クリントン大統領自身、自分の演説にはNLPを活用していたと言われています。
下記の演説内容の文章を、よ~く見てみると。。。
例えば、
- 出だしが、その場のだれにとっても「絶対的な事実」から始まっている。
(エリクソン催眠のペーシング) - 特に日本における演説にあるような、「~しなければならない」「~すべきだ」という主観的な記述が見当たらない
- 「侵略者(エイリアン)は悪いヤツだから、みんなでやっつけよう」という表現ではなく、「人類同士の無数の差異など・・・共通の利益というものの意味を実感させてくれた」という具合に、「肯定的な」表現を用いている
- 具体的な表現に乏しく、曖昧な表現が多い。(例:「人類……この言葉は、今日、我々全員にとって、新たな意味を持つ。」と言っているが、では、その具体的な内容については触れられていない)
- 同様に、「歴史の方向を変え、人間であることがどういうことであるかをも定義しなおした。」と言っているが、その定義の具体的な内容は?
歴代アメリカ大統領や有名人には、名スピーチと呼ばれるモノが多いですが、その使っている言語パターンは、意外と共通しているものがあるかもしれません。
おはよう、諸君。
……あと一時間たらずで、諸君ら115名は、北へ向かって飛びたち、史上空前の強敵と交戦する。
時を同じくして、世界各地のパイロットたちも、他の35隻の宇宙船に対し同様の攻撃を行う手はずだ。
諸君がまもなく赴く戦いは、人類史上最大の空戦となるだろう……そう、人類史上最大の……。
人類……この言葉は、今日、我々全員にとって、新たな意味を持つ。
地球に対する今回の暴虐行為に少しでも意味があるのなら、それは我々人類が共有するものの大きさに気づかせてくれた、という点につきるだろう。
人類同士の無数の差異など瑣末事でしかないことを痛感させ、共通の利益というものの意味を実感させてくれた。
そしてさらに、歴史の方向を変え、人間であることがどういうことであるかをも定義しなおした。
今日この時より、世界の諸民族と諸国家がいかに深く相互に依存しあっているかを、我々は決して忘れることがないだろう。
今日が七月四日、アメリカの独立記念日であることに、私は皮肉を感じずに入られない。
運命のいたずらというべきか、この日は再び、自由への大いなる戦いの始まりを記念する日になろうとしている。
しかし、今回我々が勝ち取ろうとしているものは、圧制、迫害、弾圧からの自由などよりも、ずっと基本的なものだ。
敵は我々を殲滅しない限り、決して満足しない。
我々は自らの生きる権利、自らの存続を懸けて戦うのだ。
一時間足らずのうちに、我々は恐るべき敵に……かつて遭遇したことのない強力無比の大敵に戦いを挑む。
口先だけの約束をするつもりはない。
勝てる見込みがあるという保証は一切できない。
しかし、意義のある戦いがあるとしたら、これこそはその戦いだ。
いま、この危急存亡の時にあって、こうして周りを見回してみると……諸君のような勇者たちに恵まれて、自分はつくづく幸せ者だと思う。
言葉本来の意味で、諸君は真の愛国者と呼ばれるにふさわしい。
諸君は故国を愛し、その国を護り抜くために、自らの才能と技術を差し出し、命すら投げ出す覚悟を固めている。
諸君と共に戦列に立てることを、私は心から誇りに思う。
さあ、諸君、勝とうが負けようが、共に叫ぼうではないか。
我々は決して粛然と闇に消えたりはしない!
抵抗もせずに滅びてたまるものか!
当然の権利を護り抜くため、勇猛果敢に戦い、最期の時であっても、昂然とこうべを揚げていよう!
そして、もし戦いに勝利したなら……何らかの奇跡により、一見不可能事に見えるこの戦いに勝ち抜けたなら……それは想像できる限り最も輝かしい勝利となる。
七月四日はアメリカの祝日だけでなく、地球上のあらゆる国家が肩を組み、こう叫ぶ日となるだろう。
“我々は決して従容と死を受け入れたりはしない!我々は生き続ける!生き続けてみせる!”と。
その日こそ、我々は……。
真の独立記念日を祝うのだ!
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