脳は答えを見つけるのに単純な経路を好む
「ヒューリステリックス」
ヒトの脳には、人間が意思決定をしたり、大なり小なりの判断を下したりする時に、厳密な理論に基づき、一歩ずつ確認しながら答えを探る経路とは別に、経験から基ずく、途中経過を飛び越した、単なる「勘」で結論を出す経路も持っている。
この、単なる「勘」によって得た結果が有益であった場合に、人は「直感」と呼ぶことが多い。
この、「ヒューリステリックス」とは、アルキメデスが「アルキメデスの原理」を発見した時に、「ヘウレーカ
(EY-PHKA)」と叫んだことに、その語源があるとされている。
経済学者トヴェルスキーと心理学者カーネマンは、「行動経済学」という概念を提唱し、多くの実験を行った結果から、現実社会における人の行動は、確かな手掛かりのないままにヒューリスティククスな行動を取りがちで、そのために非合理的な判断や行動、意思決定をする事を実証した。
このことを「ヒューリスティクスによるバイアス(偏り)」が生じると表現する。
脳科学の分野においても、人は自分の記憶を再現する際に、「作話」「歪曲」することが、実験により確認されている。
ヒューリスティクスには
- 典型的と思われるものを判断に利用する、「代表性」
- 日常的に簡単に利用できる情報で判断してしまう、「利用可能性」
- 最初に示された特定の数値などに縛られてしまう「固着性」
がある。
ヒューリスティクスは、私達の日時用生活において、有用である場合も多いが、反面、その性質から、トラップ(罠)も存在するので、このことを自覚することが重要でしょう。
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