呼吸で感情や思考をコントロールする (3)
腹式呼吸の絶大な効果
高性能のバイオフィードバック装置を使った経験のある人は殆どいないでしょうから、次のような簡単に実施できるエクササイズを試してみてください。
仰向けになって、お腹の上に小さな本を一冊載せます。
息を吸い込む時、本が上に上がるようにしてください。
息を吐き出す時は、本が下にさがるようにします。
体内の呼吸にかけるエネルギーを低下させると、気分がさらにほぐれて、自分自身をコントロールできるようになります。
この呼吸法を利用すれば、集中力が高まり、感情をコントロールできるようになります。
簡単ですし、これを応用すれば、睡眠の改善や不安の軽減といった効果が表れるでしょう。
呼吸に関するコツをもう一つ紹介します。
不安や怒りや緊張を感じている時は必ず、まず息を深く吸い込んでから、4~5秒ほど息をとめ、それからゆっくりと、7~8秒かけて吐き出します。
次にもう1回できるだけ深く息を吸い込んでから4~5秒ほど息を止め、再びゆくりと吐き出します。
これを10回ほど行えば、少し眠くなるとまではいいませんが、気分はすっかりほぐれるでしょう。
この呼吸法が実際に、どんなに効果的であるか示す例を紹介しましょう。
23才のある男性は、不安と癇癪の症状を訴えて、クリニックを訪れてきました。
彼を初めて診察した時、彼は早口でしゃべり、呼吸が浅く、しかも回数が多いことに気が付きました。
彼へのアドバイスの1つは、呼吸バイオフィードバックを3回受ける、というものでした。
彼は、このような呼吸法が非常に簡単で、短時間のうちに気分がほぐれる事に驚いていました。
彼は不安が軽減し、感情をコントロールできるようになっていることに気付きました。
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