EMDR (1)
EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing;眼球運動による脱感作および再処理法)は、フランシーン・シャピロにより開発された心理療法で、PTSDの治療や、ネガティブな感情の消去に有効な方法とされている。
子供時代のつらい記憶が原因で生じた感情的苦痛から開放したり、自動車事故や暴行、自然災害、戦争体験など、心の傷を残した体験から生じる感情を消去することをEMDRは目指しています。
EMDRは心理学者である、フランシーン・シャピロにより1987年に開発されました。
ある日、彼女が湖の周りを散歩をしている際に、自分の眼球を無意識に左下から右上に動かした時、それまでの不安を生じさせる思考が消えた事に気付いたのです。
再び、彼女が不安を生じさせる別の思考について、同じように眼球の視野を移動させたところ、やはり同様に不安な気持ちが消え去ったことを確認しました。
その後、彼女はこの方法を友達や知人、関心を抱いた学生などにも試したところ、やはり、不安を和らげる効果があることを発見しました。
そして、彼女は患者達とも協力して、ある手法を確立しました。
2000年には、国際トラウマティック・ストレス学会は、EMDRを有効なトラウマ治療法として認定しました。
不安やPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ患者の効果的な治療法の一つとして、今日では、EMDRは世界中で用いられています。
EMDRの概略を説明すると、クライアントは熟練したセラピストが左右に行ったり来たりさせている手を目で追いながら、感情的につらい記憶を呼び起こす、というものです。
ある特別な方法で、医師はクライアントがイメージや、ネガティブな信念、感情、問題の記憶や出来事と関連付けられる肉体的な感覚を認識できるようにします。
EMDRを行っているうちに、ネガティブな意見や信念が消え、ポジティブな意見や信念が生まれます。
この新しい意見・信念が本当に信頼できるものであるかどうかは、クライアントが今まで不安を生じさせていた出来事を考えたとき、従来のようなネガティブな感情が生じるかどうかで、クライアント自身が確認することができます。
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