脳というか、意識上の情報処理はいい加減?

数年前から脳科学ブームですが(今はもう去ったか?)、私も40年以上、技術系・理科系の人間として生活してきたので、脳には興味を持っており、滅多に本を買わない私が(通常は図書館利用)、最近こんな本を買いました。

 「単純な脳、複雑な「私」」 池谷祐二 著 朝日出版社

詳細な内容等は、アマゾンで見て頂くとして、その中に、私個人の興味を引いた記述がありました。

以下、上記(P50~P51)より引用

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みなさん、市役所やホテルや図書館のカウンターで、書類を書いたりチェックインすることがありますよね。
そのシーンを利用した実験です。

受付にやってきたみなさんは、「この書類にお名前などを記入してください」と指示されるので書き込みます。

書くときはカウンターや机に顔を向けて記入しますね。

そこで実験をしましょう。

みなさんが記入しているあいだ、つまり、受付係りを見ていないときに、受付係の人を入れ替えるんです。

気がつかれないように、そっと替わってもらいます。

書き終えたみなさんは顔を上げて、用紙を受付係に渡します。

さて、そのときに人が入れ替わっていることに、みなさん気づくでしょうか?

これね、意外と気づかないんですよ。

気づく確率は10~20%以下。驚くほど気づかない。

たとえば、痩せた人から太った人に変化しても、さらに、女性から男性に変わってさえ気づかない。

そのくらい強力な現象です。

この脳の性質のことを「変化盲(へんかもう)」と言います。

文字通り「変化したことに気づかない」という意味です。

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(引用終わり)

「そんなバカな」とか、「実例を見てみたい」という場合には、以下の動画をどうぞ。
100%英語ですが、英語が全く分からなくても、見るだけで笑えます。

   ↓

  http://www.youtube.com/watch?v=vBPG_OBgTWg

ただし、この動画が「ヤラセ」ではないことが前提ですが。。。

最初、この動画を見た時には、会話を中断する、最初に話しかけた人物が描かれた看板がキーポイントだと考えていたのですが、今回の本を読んでみると、そうでもない可能性もあります。

いずれにせよ、人間の意識上の認知なんて、ソートーいい加減だということかもしれません。

「脳は高性能な巨大なコンピュータ」と比喩されることが多いと思いますが、意識レベルの情報処理なんていうのは、殆どポンコツに近く、膨大な情報を、短時間で、しかも、一切のミスもなく、正確な答えを出すのは、本当は「無意識」のレベルで、脳の箇所としては、「基底核」と呼ばれる所のようです。

今回の話は、一見、100%脳科学の世界ですが、実は、私自身がとある心理学の分野を勉強しており、今回の本を読んで、思わず「アッッ!!」と思った箇所がいくつもありました。
(特に書籍前半の部分。後半は、コンピュータを使ったシュミレーションの話で、私的にはつまらなかったですが。。。)

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