勝負脳
昨今、ある意味、脳ブームが続いてしますが、ネットをタラタラ見ていたら、面白い&実用的脳活用法についての情報がありました。
書籍としても発売されている「勝負脳」という概念です。
著者は、「たとえ瞳孔が開いた患者さんであろうと、呼吸が停止した患者さんであろうと、一人残らず命を救い、やがて必ず社会復帰させる」という、「ケタ違いの医療」を目標に掲げた、日本大学医学部附属板橋病院救命救急センター部長の林ドクターです。
この情報を見て初めて知ったのですが、話は古くなり、今から2年前の北京オリンピックで、北島康介選手が競泳男子平泳ぎで、2大会連続2冠を達成したのをご記憶でしょうか?
実は、競技の前に、この林ドクターによる脳の使い方についての特別講義があった模様です。
その内容について、一部箇条書きにすると、
- ライバルに勝とうと考えるな。自己記録の更新にこだわれ。
- 自分の能力に制限を設けるな。脳は、130%の力を出せる。
- 「疲れた」「大変だ」というような否定的な言葉を使うな。このような言葉を使うことにより、無意識に脳は、肉体のパフォーマンスをセーブしてしまう。
- 調子のいい時は休まず、アグレッシブにやり続けろ。
- 最後まで「勝った」と思うな。
- プールと自分が一体化するイメージを持ち、自分の世界を作れ。
などです。
私個人が印象に残ったのは、”最後まで「勝った」と思うな。”です。
脳は、勝ったと思った瞬間に、肉体の能力を一気にセーブしてしまうそうなので、ゴールを目前にして、今まで絶好調だったのが、いきなり失速、というケースが考えられるようです。
ですから、競泳の場合、ゴールにタッチして、電光掲示板を見るため振り向いた瞬間がゴールと認識するべきだとか。
今回は、水泳というスポーツですが、これは人生にも言えることではないかと思いました。
通常、サラリーマンの場合、現役時代は、会社のためにガムシャラに働いて、定年になったら、ノンビリと。。。と考える場合が多いでしょうが、定年を迎えて、文字通りに、「ノンビリ」とした、何も刺激のない日々が開始されると、脳は体に「休め」の指令を送り、一気に、肉体的・精神的なパフォーマンスが、ガクッと落ちるのではないでしょうか?
また、「人間はそもそも130%の実力を発揮できる。それまでの自己ベスト記録の3割増しの力を出し切ることを常に意識することが大事」という言葉も、気に入ったというか、これからの生活に、意識して取り入れていきたいと個人的には思っています。
私の知っている範囲で言い換えると、「人は無意識のうちに、自分自身に対して制限をかけている」と言えるかもしれません。
「鰯の頭も信心から」という言葉がありますが、上記の「勝負脳」を唱えた人が、オシム監督に「奇跡の生還」をもたらした、脳低温療法を開発したドクターですから、そりゃもう、説得力は段違いでしょう。
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