2度あることは3度ある
『自己完結的な予言』とは、ある状況を現実だとして定義すると、それは本人の現実となるというものです。
元々は、アメリカの社会学者であるW・I・トーマスによって唱えられたものです。
これを、コロンビア大学の社会教授であるR・K・マートンはその概念をさらに発展させて、「自己完結的な予言」と称するようになりました。
ヒトはある出来事を予測すると、無意識的に、その出来事が起こりやすくなるような行動をとる、というものです。
例えば。。。
- 受験をひかえた学生が、「試験に落ちるのでは」と心配しだすと、そのことで頭が一杯になり、勉強に手がつかなくなり、結局、試験に落ちる
- 付き合っているカップルのどちらか(彼/彼女)が、相手から別れを切り出されたらどうしようと心配でしょうがなくなる → 結局、そのカップルは別れる
- 交通事故の瞬間、目に飛び込んだ電柱にぶつかったら大変だと思う → 実際にその電柱にぶつかってしまう
- ミルクの入ったカップを持った自分の子供に、「そのミルクをこぼしてはダメよ」と注意をする → 結局、子供はミルクをこぼしてしまう
- 「年寄り」と呼ばれるだけで、本来であれば出来るものが、能力が発揮できず、できなくなる
- 風邪予防のためにマスクをする → 実際に風邪をひく
- 「豊川信用金庫預金引き出し事件」
ある就職活動中の女子高生が、友達との会話で冗談で、「豊川信用金庫はつぶれるよ」といったところ、それを真に受けた友人が伯母に話し、伯母から伯母の友人へ、噂はさらに加速して伝わり5日後には80名(6000万円)、翌日には、他の支店まで引き出しの客が押しかけ、合計で17億4千万円が引き出されるという事態に発展した。
以上は、比較的ネガティブなれいでしたが、ヒトは、何かを言われると、それが暗示となって、無意識の層にまでとどき、(否定的であろうと肯定的であろうと)脳は、その事象を実現させようと必死になるようです。
ですから、日本の諺に、「2度あることは3度ある」(また起きたらどうしよう、という心配←特に悪い出来事)というものがありますが、心理学的にも一理あるのかもしれません。
ですから、自分の人生を生きやすくするには、この脳と無意識の性質を利用し、「自分に都合のいいことだけをタップリとイメージする」ことがコツなのではないでしょうか?
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