書かれた文章を理解するだけで禁煙できた例

NLPでよく使われる単語である「パートの統合」「葛藤の統合」。

セミナーのワークだけですとピンときませんが、こんな応用のケースもあるという例。

とある著名なNLPトレーナーによるセミナー。

その休憩時間に、一人の女性の参加者(以下、キャサリンと表現)がトレーナーに相談してきました。

キャサリンは常日頃から禁煙をしたいと考え、いろいろなNLPのスキルを試してきたが、全く効果が認められないとの事。

セミナーの休憩時間は10分にもみたない非常に短いものだった事もあり、これを聞いたトレーナーは、言葉によるリフレーミングを試みました。

(トレーナー)

つまり、いろいろ試しても効果がなかったということは、あなたの心の中に禁煙に抵抗しているパートがあるということになりますね?

(キャサリン)

はい

(トレーナー)

それでは、もし答えられるなら教えてください。
そのパートがあなたに喫煙をさせている理由はなんでしょうか?
あなたに、喫煙を続けさせている肯定的意図は何だと思いますか?

(キャサリン)

(暫く考えて)私がリラックスできるように、です。

(トレーナー)

なるほど。。。

では、これから私が話す内容をジックリ吟味して考えてください。

「完全に禁煙して健康な肺になること以外に、あなたにふさわしい方法でいつでもリラックスできる方法はありません」

(キャサリン)

(かなり戸惑った表情で)今、トレーナーがおっしゃった言葉ですが、何となく言わんとしていることは分かるのですが、腑に落ちないというか、完全に理解することができないのです。

(トレーナー)

分かります。

今の文章を完全に理解するには、あなたの脳内の思考回路が変化しないと今わたしが言った内容は完全に理解できませんから。

あなたに喫煙を続けさせているパートが、別の思考回路にアクセスして、あなたが「リラックスしたい」「健康になりたいという」という意図を理解する必要があるのです。

いわば「言葉を使ったパートの統合」です。

キャサリンはその場で何度かこのフレーズを繰り返したが、やはり、完全には理解できない、ということだった。

休憩時間は非常に短かったので、トレーナーは、このフレーズを紙に書いて、家に帰ってから理解できるまで何度も黙読するように指示した。

セミナー終了後、何ヶ月かしてからキャサリンから連絡があり、この文章を完全に理解したら、その後、もはやタバコを吸うことが「できなくなった」ということでした。

言葉と言うものは、日常的に使われる「話す言葉」以外にも、文章によってもクライアントに多大な影響を及ぼすようです。

巧妙に組み立てられた文章は、たとえ、意識の上では何を言っているのかサッパリ分からなくても、無意識の部分では正確に文章の意図を理解するようです。

例えば、

常日頃から禁煙をしたいと考えていた人が、ある日、出張でボストンからニューヨーク行きの飛行機に搭乗しました。

そして、たまたま同じ飛行機に乗り合わせた男性が、同じ問題を抱えていました。

その男性が言うには、数週間前に出張でシカゴからボストン行きの飛行機に搭乗した時、偶然に隣合わせたシアトル系由でこの便に乗った人が、自分と同じ問題を抱えていたことを知りました。

その男性が言うには、自分がボストンからニューヨーク行きの飛行機に搭乗した際、隣の席にニューヨークでの仕事を終えたらシアトルに行くと言う、自分と同じ問題を抱えている人と隣合わせになりました。

その人と話を交わしていると、気付いたのです。

「禁煙はいつでも出来るのだ」、と。

上記の文章を理解しようとすると、意識のレベルでは、

  • 登場人物は何人か?
  • 誰が何処行きの便に乗ったのか?
  • どの男性なのか?
  • 「禁煙はいつでも出来るのだ」、と気付いた人は誰なのか?

などを理解しようと必死になり、混乱してきます。

一方の無意識の方はというと、ごく単純に「自分は禁煙できる」という暗示を受け取ることになるでしょう。

エリクソン催眠、もしくは現代催眠における、「混乱法」の一種類と言えるかもしれません。

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