催眠療法と経済学:自己成就的予言で株価上昇

「自己成就的予言」とは、自分が信じている事柄(信念)に対して、それが当てはまるように無意識のうちに行動をし、結果的にその予言が現実になってしまうこと。

一例をあげれば、血液型占いを信じている人は、例えばその人がA型だったとしたら、「A型の性格」に記述されている内容に当てはまる行動をとり、それがさらに自分の信念を深め、ますます、A型人間の行動を選択していくことになる。

あるいは、何かの資格試験にチャレンジする際、試験勉強中に「自分は必ず合格する」と信じれば、実際に合格する確率は高まり、「落ちるかもしれない」と考えていると、現実に試験に合格しない可能性が高まる。

従って、昭和時代の受験勉強のように、ある意味マンガ的ですが、鉢巻をして部屋中に「必勝」「絶対合格」という文字を書いた紙を部屋中に張りまくるのも、一理あるのかも知れません。

心理学的というか催眠療法的な立場からみると、人は特に催眠暗示がなくても、日に何度かごく自然に変性意識状態になるとされています。

このような、自然発生的な変性意識状態の時に、自分の視覚・視野に常に、「必勝」「絶対合格」という文字が飛び込んでくれば、それが一種の暗示となって無意識領域の信念(ビリーフ)が書き換わることも考えられます。

言い方を変えれば、全く意味の持たない単なる「視覚情報」が、脳の中で、意味を持つ「文字情報」に無意識のレベルで変換されている、とも言えるのかもしれません。

試験勉強時に使っていた鉢巻を実際の試験時に使用する、あるいは、それが不可ならカバンの中に忍ばせておくのも、NLPのアンカリングの効果を狙った悪くない方法だとも思われます。

以上の内容は、表の顔は企業コンサル、裏の顔はNLPのトレーナーという、とある人物が示唆した事柄です。

これは、あくまでも前フリで、今回のお題目は、その自己成就的予言が個人レベルではなく、集団レベルになったらどういった現象が起きるのか?という内容です。

経済学、中でも、人の心理に基づいて経済活動を捉える行動経済学では、世の中の様々な経済活動は必ずしも合理的なものではなく、人間の心理というバイアスが掛かっていることに注目しています。

例えば、先日、とある経済関連のニュースをYahoo!ニュースで目にして、以下はそこからの引用です。

岩田日銀副総裁:株は「皆が上がると思えば上がる」

Bloomberg 2015/05/27

(前略)

。。。それに続いて講演録にはないアドリブで、「人間は不思議なもので、皆がデフレを予想すると結果的にデフレになる。予想が実現してしまうことを自己実現型の持続という。デフレとインフレにはそういう要素がある」と指摘。

「一番分かりやすい例は、皆が明日、株が上がる、明後日、株が上がると予想して行動すると、今、株を買うので、明日でなく、今、株が上がる。それも自己実現型だ」と述べた。

その上で「要するに、皆が同じことを予想して同じ行動をすると、結果は予想した通りになる。そのことに注目しているのが今回の金融政策のレジーム転換のポイントだ」と語った。

(以降略。引用終わり)

現在、日経平均は順調に右肩上がりで推移しています。

そして、

  • このまま日経平均はさらに上昇していくのか?
  • あるいは、ある日突然暴落するのか?
  • そうだとすれば、それは何時なのか?

は「神のみぞ知る」で、現時点では誰も分かりません。

後日になって初めて分かることです。

そのような状況の中、今回のニュース記事で日銀の副総裁がまさに、「集団による自己成就的予言」に関わる内容のことを発言したのが、タマタマ目に止まったので、ブックマークしておいた次第です。

まさか、日銀の副総裁が心理学に精通しているとは思われませんが。。。

バブルというのは、古くはオランダの「チューリップ・バブル」が元祖であるようですが、人間心理と経済が絡み合うと、予想もつかない現象が現実の社会において出現するようです。

また、上記の発言にもありますように、「デフレ」というのは、集団の「デフレ心理」という自己成就的予言によるものだ、という考察が神戸大学大学院のMBAコースでも行われています。

ただし、記事としてはかなり古いですが。。。

http://mba.kobe-u.ac.jp/square/keyword/backnumber/48kagono.htm

私個人としては、催眠療法やNLPのカウンセリング・コーチング等への応用は勿論ですが、こういった行動経済学的な面にも非常に興味を持っており、その関係の本は実を言うと結構読んでいます。

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