自分が信じていることは現実化するという一例

「ストレスが身体の健康に与える意味をリフレームする」

英語のヒアリングやプレゼンテーションの教材にされることのあるTEDカンファレンス。

今回の登場人物は、健康心理学者であるケリー・マクゴニガル女史です。(スタンフォード大学でPh.D.を取得)

健康心理学という分野がイマイチ分からなかったので、彼女の著書をアマゾンでざっと見たところ、人間の心理状態が肉体に及ぼす影響を研究しているように見受けられました。

日本では「スタンフォードの自分を変える教室」という本で有名みたいです。
(実際に買っていないので、内容は知りませんが。。。)

ただし、原題は “The Willpower Instinct” で、邦題とは全く関連がありません。

さて、私達は、ストレスというものに対して、「人間の健康に害を与え、忌避すべきものだ」というビリーフ(信念・価値観)を持っています。

実際、ストレスを感じる境遇に遭遇すると、

  • 心臓の鼓動は早くなる
  • 呼吸も速くなる
  • 血管は収縮し、それに伴い血圧が上昇する
  • (じっとりと)汗ばむ

という肉体反応が引き起こされ、そのようなストレスに晒され続けると、いずれは心疾患や循環器系の慢性的な障害を引き起こします。

これが今でもドグマとして信じられている、ハンス・セリエの唱えた、ストレス学説です。

そして、今回、マクゴニガル博士は、このストレス学説は否定はしないものの、ストレスというものについて新しい視点を述べています。

(画面右下の「CC」と表示されるボタンを押すと日本語の字幕が表示されます)

以下、プレゼンの内容をざっくりと箇条書きにまとめると。。。

  • アメリカ人3万人のについて、8年間の追跡調査を行った
  • 前の年にストレスを感じた人は、死亡率が43%高かった
  • ただし、これらの死亡率が高かった人は、「ストレスというものは身体に悪影響を及ぼす」ということを信じていた人達でもあった
  • 逆に、「ストレスは身体の健康の害ではない」と信じていたグループでは死亡率の上昇は認められなかった
  • この調査結果から、計算上、182000人の人たちは、「ストレスは身体に害である」という、単なる「思い込み」が原因で死亡に繋がったと考えられた
    (2万人/年以上に相当)
  • このことから、ストレスに対する身体の反応を変えれば、ストレスを感じても健康でいられるのではないかと考えた
  • ストレスに伴う肉体的な変化は、これから起こることに対して身体が準備を始めたという、有益な反応であると視点を変えた解釈もできる
  • ハーバード大学で実際に行われたストレスに関するテストにおいて、事前に被験者に対して、ストレスに伴う生理的変化は有益なものであると教えた。例えば、心拍数が上がり、呼吸が速くなるのも、脳に多量の血液を送るための極めて有益な意図(NLPでいうところの “肯定的意図” )がある反応である。
  • このようにストレス反応について教えられた被験者はテストにおいても混乱することなく、逆に自信を持つようになった。
  • マクゴニガル博士が注目したのは、ストレス反応における血管の変化であった。
  • 通常のストレス反応の場合、血管は収縮し、ストレスが慢性的になると、この血管の収縮も慢性的になり、それが心疾患へと繋がっていく。
  • 一方、ストレス反応が有益なものであると教えられた上記の被験者の場合、心拍数は上がるものの、血管は収縮せず、弛緩したままであった。
  • このような現象が認められたということは、長い目で見れば、50歳代で心疾患で死亡するか、90歳まで長生きするかの大きな違いを生み出す。
  • 以上のことから、健康心理学のゴールは、ストレスを如何に取り除くか、ということではなく、ストレスをどう上手に処理するかに変わった。
  • これからは、ストレスを受けて、生理的変化を感じた時には、その変化は悪いものではなく、これから起きることに対して身体が準備を始めたのだ、という視点で捉えれば、人生がより健康的なものになるでしょう。
  • さらに、もう一つは「ストレスは人を社交的にする」という考えです。
  • これには、世間一般では「愛情ホルモン」と言われている、「オキシトシン」が関係しています。
  • これは、オキシトシンの単なる一側面の性質であり、その本質は人間の社会的関係をコントロールする「神経ホルモン」であるということです
  • そして、オキシトシンは「ストレスホルモン」であるということです。
  • オキシトシンがストレスホルモンとして脳下垂体から放出されると、ヒトは他の人の支えを欲しくなるようになる。
  • また、オキシトシンの生理学的作用として、ストレスの影響から心血管系を守るという作用を持っている。
  • オキシトシンはストレスの時も血管を弛緩した状態を保つように作用する。
  • 実は、オキシトシンの受容体(レセプター)は心臓にもあり、ストレスにより損傷を受けた心細胞の再生を補助する作用がある。
  • すなわち、オキシトシンは心臓を強くする。
  • ストレスを受けた時、人との関わりを持つことにより、オキシトシンが分泌され、最終的には、ストレスによるダメージの修復を増強する。
  • 34歳~93歳までの1000人のアメリカ人を追跡調査した。
  • 金銭問題・家族問題等の大きなストレスが生じる体験によって、死亡リスクは30%高かった。
  • ただし、他の人との関わりが大きかったグループにおいては、このような死亡リスクの上昇は認められなかった。
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