イメージの力で脳腫瘍を完治

最初、この話をネットで知った時には、登場人物の名前などが不明であったので、単なる心理療法に関するフィクションだと思っていたのですが、別の資料を調べていたら、詳しい情報が記述されており、登場人物の共著で本も出版されたようなので、どうやら実際にあった話のようです。


1978年のアメリカで、当時の宇宙探検に関するゲームが大好きな、ギャレット・ポーター(当時9才)という一人の少年がいました。

その年の9月に、ギャレットは突然、左腕がしびれる、という症状に見舞われたのです。

両親が急いで、病院へ連れて行き、様々な検査を行った結果、脳のCTスキャンの結果から、ギャレットの右脳に悪性の腫瘍があることが判明しました。

人体のコントロールにおいて、左脳は体の右半身を、右脳は左半身を制御していることから、この右脳に発生した腫瘍が、ギャレットの左腕の痺れ、という症状に表れたのです。

ギャレットの両親は、いろいろ手を尽くして、腫瘍の治療について情報を集めましたが、当時の脳の腫瘍摘出手術の術式では、ギャレットの腫瘍を摘出することは技術的に不可能であり、指をくわえて症状が進むのを見つめるしかありません。

事態は、完全に絶望的です。

その時、ギャレットの両親の医療関係者から、腫瘍に対して心理学的なアプローチを研究している、臨床心理学博士の存在を知らされます。

その博士の名前は、パトリシア・ノリス。

ギャレットの両親は藁にもすがる思いで、その臨床心理学博士のクリニックを訪れました。

話を聞いたノリス博士は、最初は心理学的アプローチでギャレット少年の腫瘍を治療することは難しいと考えました。

確かに、ノリス博士はクリニックで様々な患者と接している中で、「イメージのパワー」を使って病気と積極的に闘うことや、リラクゼーションの訓練が病気の治療に有効である、という症例を沢山経験してきました。

肯定的なイメージを持ち続けることにより、免疫力は向上し、血圧や心拍数にも良い影響を与え、また、ガン患者にリラクゼーションのトレーニングを施すことにより、ガンによる疼痛を和らげ、症状の進行を抑えることも知っていました。

しかし、今回のギャレット少年のような、脳腫瘍の完全な治療となると話は別だ、とノリス博士は考えていました。

そうはいっても、残された手段は、心理学的なアプローチしか残されていないことも事実です。

最終的に、ノリス博士は心理学的なアプローチに賭けてみることにしました。

ノリス博士は、ギャレット少年が無類の、特に宇宙戦争もののゲームが大好きであることに目をつけました。

名づけて、「脳内宇宙戦争」。

ノリス博士は、ギャレット少年に脳腫瘍の1個1個の腫瘍細胞を、スターウォーズの帝国軍に見立てて、この敵を徹底的に粉砕していく過程をイメージするように指示した。

また、そのイメージも、「どういった敵なのか」「どのようにやっつけていくのか」を出来る限り具体的にするように求めました。

同時に、このゲームでの敵は容易なことでは倒せないことも暗示しておきます。

そして、ギャレット少年は、来る日も来る日も、このイメージ療法を忠実に実行していく。。。

その間にも、時間は確実に経過していき、外見上の症状の改善は認められず、定期検査の結果では、脳腫瘍の大きさは刻々と大きくなっていくのが認められました。

それとともに、ギャレット少年の症状も、視力が落ち、左半身は麻痺し、自分の力では起き上がれないくらい症状は悪化していきました。

普通なら、もうこの段階で、ノリス博士の「常軌を逸した」治療方法はストップするところですが、なぜか、ギャレット少年は、このゲームに熱中していきます。

ギャレット少年とノリス博士は緊密に連絡を取り合い、戦闘の様子をテープに録音したり、敵のイメージを絵にしたり、ノリス博士と戦略について話し合ったりもした。

このゲームは、開始をしてから一日も欠かさず続けられたのです。

そして、この「脳内宇宙戦争」を開始してから、ほぼ一年後の1979年のある日、ギャレット少年がゲームを始めようとしたところ、今までとは違った感覚が訪れたのです。

それは、「敵がいなくなってしまった」ということに気付いたのです。

ギャレット少年の両親は、あわてて病院へ連れて行き、CTスキャンの検査を受けました。

検査の結果は、「腫瘍の完全消失」。

イメージ療法のことを全く知らない医師は、「どこで腫瘍の摘出手術を行ったのですか? 腫瘍はきれいに無くなっています。」

このイメージ療法を施した、当のノリス博士自身も、「ちょっと信じ難い」という感想を漏らしたとの事です。

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