メタファー:刑務所からでも親孝行は出来る

現代催眠の祖である、ミルトン・エリクソン博士が彼の治療の1つのアプローチとして用いた “メタファー”。

以下はメタファーが「埋め込まれた」物語の一例です。

ジョニーという老人がアメリカのとある田舎に住んでいました。

彼の収入は、先祖代々受け継がれてきた小さな農園で収穫される農作物です。

ただ、ジョニーはすでにかなりの高齢であり、去年までは農園の作業は実質的に息子のマイケルが行ってきました。

今年も、その農園にトマトを植える時期となりましたが、頼りとなる息子は、冤罪により殺人と死体遺棄の容疑で刑務所に閉じ込められており、年老いたジョニー一人では固くなった地面を耕すのはとても無理でした。

そして、ジョニーは刑務所の息子に一通の手紙を出しました。

マイケルへ

今年もトマトを植える時期となったが、今年はどうやら植えられそうにないよ。

頼りのお前は刑務所の中だし、年老いた私一人ではとても固くなった地面の畑を耕せそうにないんだ。

本当にお前がいてくれたらと、つくづくと痛感したよ。

残念だが、今年のトマトの収穫はあきらめることにした。

何日かすると、息子のマイケルから返事が届き、その手紙にはこう書かれていました。

父さんへ

ダメだ!

畑を耕しちゃいけない。

なぜなら、畑に死体を埋めたんだから。

そして、この手紙が届いた翌日にはFBIの捜査官や地元の大勢の警察官がジョニーの農園に到着し、証拠となる死体を見つけるために、有無も言わさず農園の隅々まで掘り返しました。

結局、証拠の決め手となる死体は発見されず、警官たちはすごすごと帰るしかありませんでした。

数日すると、ジョニーのもとに、再び息子から手紙が届きました。

父さんへ

そろそろトマトを植えたらどうだい?

今の僕にはこれくらしか出来ないけど。。。

今年はいっぱいトマトが採れるよ!

マイケルより

自分は、こういう状況だからと諦めてしまうと、その時点で思考はストップしてしまう。

何か選択肢はないかと考え続ければ、何かしらアイディアが思いつくかもしれない。

以上は、チョット考えれば気が付くメタファーかもしれませんが、上記の物語には意識では多分気づかない、もう一つのメタファーが埋め込まれています。

上記の物語は、一見、年老いた農夫と機転の利く息子とのやりとりに目がいきますが、実は、もう一人(?)の登場人物がいます。

それは、「トマト」です。

かなりベタなメタファーになりますが、

「大地に苗(トマト)を植えて丁寧に育てれば、その苗(トマト)は立派に成長し、大きな収穫が得られる」

というものです。

何かの映画を見たり、小説を読み終えた後、そこには全く表現されていないのに、なぜかしら、

  「両親を大切にしよう」

  「今度、彼・彼女をデートに誘おう」

と感じたのは、映画や小説のストーリーの中に、意識では気づかなかったけれども、無意識が捕らえた全く別のストーリーが「埋め込まれている」可能性が考えられます。

スポンサーリンク
[スポンサーリンク]
[スポンサーリンク]
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク
[スポンサーリンク]

コメントをどうぞ