オバマ大統領が使ったNLPテク (7)

オバマ大統領のスピーチには、エリクソン催眠をはじめとした、様々なNLPのテクニックが使われていることを解説したレポート

「An Examination of Obama’s Use of Hidden Hypnosis Technichs in His Speech」

の解説の続き。


オバマ流「ペーシング&リーディング(pacing and leading)」

オバマ氏が使っているテクニックの全体像を捕らえるとするには、オバマ氏によるプレゼンテーションの大部分が、聴衆に対してペーシ

ングしようとするものであることを理解する必要がある。

オバマ氏の語り口が、エリクソン博士が教えていた内容と正確に一致する部分があることは、単なる偶然ではない。

オバマ氏の演説(campaign)の大きな流れは以下のような内容だ。

  1. 米国の経済状態は悪く、米国自身も間違った方向に進みつつある(←ペーシング)、あるいは、我々は子供たちの教育を充実させる

    必要がある。(← この主張には誰も異存は無いので(ペーシング)、「イエス(Yes)」という反応するのみである)

  2. チェンジ(Change)(← ペーシングでもあり、さらには、アンカーやプログラム化された反応として使われる)
  3. And or bcause or that is why(そして、あるいは、その理由が ← リンク・ステートメント)
  4. 私が次期大統領になるのだ(I will be next your next President. ← リーディング・メッセージとして、聴衆の無意識に語りかける)

米国が現在抱えている問題を解決するには、それらの問題を解決する能力のある大統領が必要である、ということは論理的な判断である。

しかし、その次期大統領がオバマ氏である、ということは決定的なことではない。

リンク・ステートメントの前後の内容の関連性は、無意識にとってさほど重要ではない、というのがエリクソン流の考え方である。

また、オバマ氏が使うペーシング・ステートメントは、そのほとんどがネガティブな内容(怒りを覚えるような内容)である。(経済の状況は悪い。政府もよくない。等)

怒りという感情は、ヒトの行動を変える情動の1つである。

そして、オバマ氏の催眠言語を用いたスピーチでは、オバマ氏自身が殆ど「笑顔を見せない」ことに気付いてほしい。

スピーチしているオバマ氏自身が怒りを感じているように見える。(非言語のメッセージ)

催眠の立場から見ると、怒りの表情というものは、スピーチの中の重要なポイントについて、聞き手の無意識に対して、強調してメッセージを送り、聴き手の一人一人に、なんらかの形で行動するよう指示することが出来る。

このような感情のコントロールにより、オバマ氏は、聴衆に対して、「投票はオバマ氏にしよう」と、「魔術のように」思わせている。

オバマ氏は、スピーチの中で、自分自身、分別のある人間であり、何が間違っているのか「認識(recognize)」しているので、様々な問題を解決できる人物に値する、と述べている。

しかし、ロジカルに考えると、その内容には具体性が全く無い。

オバマ氏の主張は、自分には何が間違っているのか「見極める能力(ability to see)」がある、という事にもとづいているが、その論理的根拠には乏しい。

彼のスピーチの視点は、平均的な一般大衆の視点と大差はない。

オバマ氏は、ペーシングとリーディングのテクニックを効果的に駆使したことにより、例えば、「今、我々には変化が必要であり、それが次期大統領に私がなる理由なのだ(”because we need change, that is why I want to be your next President”)」という内容が、「絶対的な事実」として、聴衆の無意識の中に埋め込まれる。

同様に、オバマ氏が力強く、「今こそ、新しいエネルギーとアイディアが必要だ(”its time for new energy and new ideas”)」と話したとしても、実際には「新しいアイディア」の具体性は無いのに関わらず、催眠のテクニックとして、聴衆の心に響くことになる。

スポンサーリンク
[スポンサーリンク]
[スポンサーリンク]
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク
[スポンサーリンク]

コメントをどうぞ