65歳で起きた脳卒中からの奇跡の回復 (2)

前回は、脳卒中で倒れ、重度の体の麻痺から、見た目では、ほぼ完全に回復した大学教授であった、ペドロ・バキリタの回復に至るまでの話でしたが、では、実際の損傷を受けた脳自体の変化はどうだったのでしょうか?

この話は、今から50年ほど前の時代ですので、現代のような脳を外側から非侵襲的に測定する機器はなく、直接脳を切開して確認するしかありません。

彼が登山の途中で心臓発作を起こし、死亡した数日後、ペドロの脳は解剖され、観察されました。

その結果。。。

驚くことに、外面的には仕事をしたり、趣味の登山をしたり、はてまた再婚したりと、外見的には見事なまでに回復したにも関わらず、出血によりダメージを受けた脳の損傷部分は全く回復しておらず、ダメージを受けたままであったのです。

どういうことでしょうか?

脳神経科学の専門家の見解としては、ダメージを受けた脳の部分の機能(話す、歩く、手を使う)を、他の脳の部分が肩代わりしてくれ、全体の脳の機能としては「再構成」が起こったと考えられています。

ちょうど、「幻肢」現象の逆のパターンとも考えられます。

今風に表現すれば、「脳内地図」の書き変えが起きたと表現できるでしょう。

前にも書きましたが、歳を経るに従い、「自分はもう○○だから・・・」というケースが多いでしょうが、脳自体は何歳にもなっても「可塑性」は有しているという、いい実例ではないかと思います。

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